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vol.2 冬の養生に百合根

2021年11月25日

師走を迎え忙しくなる12月、更に本格的な冬の到来、寒さもどんどん厳しくなります。寒さが厳しくなると、五臓の中にもっともダメージ受けやすいのは「腎」と言われ、冬に「腎」の養生が最も大切だということです。
東洋医学では、春は「風邪(ふうじゃ)」、夏は「暑邪(しょじゃ)」、梅雨は「湿邪(しつじゃ)」、秋は「燥邪(そうじゃ)」、冬は「寒邪(かんじゃ)」と、季節ごとに影響を受けやすい「邪気」があると考えます。冬は寒さで身体が冷えきってしまい、「寒邪」に侵されやすい季節であり、冬が苦手な「腎」が最も影響を受けやすくなります。腎の機能を整えておくことが冬を乗り切るポイントの一つだと考えます。

よく言われるのは、カリウムが腎臓に溜まりやすい老廃物の排泄を促す働きがあります。今回紹介する百合根は、野菜の中ではカリウムの含有量がトップクラスであります。
百合根はイモなどと同じように、主な成分は炭水化物で、身体に吸収され、エネルギーに変わり、古くから中国や日本で、滋養強状、利尿、咳止めのほかに精神を安定させ、イライラを解消するなどの鎮静作用の薬用として珍重された歴史が有ります。百合根の主な産地は北海道の真狩で、北海道全体で全国約95%を生産しています。百合根の旬は晩秋から冬にかけて、正月料理に使われることが多いので、いずにも12月に出荷のピークを迎えます。

百合根の保存方法

●丸のまま買った時に、おがくずと一緒に入っていたら、そのままおがくずに埋めたまま袋に入れて冷蔵庫に入れておくと、1か月ぐらい大丈夫です(なるべく早めに使うことをお勧めします)。
●おがくずが無い場合、むき出しの百合根を新聞紙などで包んで袋に入れて、冷蔵庫に保管します。特に注意してほしいのは、百合根は水気に弱く、傷つきやすい為、決して新聞紙を濡らさないようにしてください。
●鱗片を一枚ずつばらしてしまった場合、さっと塩茹でするか、蒸してからラップに包んで冷凍します(できればやや硬めにゆでた方がお勧めします)。

百合根の調理方法

●百合根のおかゆ

材料 : 米、百合根、クコの実少量
1、 米を研いで、水に一時間ほど浸けること
2、 百合根の下処理、鱗片を一枚ずつ剥がして、きれいに洗い、水けをある程度切ること
3、 少量のクコの実を軽く洗うこと
4、 炊飯器に材料を入れて、おかゆを炊く設定にする
5、 炊飯終了を待つ

●単に素揚げでも美味しいですが、天ぷらや、かき揚げにもお勧めです。