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vol.145 パパイヤについて
2022年8月24日
パパイヤとは、パパイヤ科パパイヤ属の常緑小高木で、その果実のことを称します。「チチウリノキ(乳瓜木)」、「モッカ(木瓜)」、「マンジュマイ(万寿瓜)」、「パウパウ」、「ポーポー」、「ママオ」、「ツリーメロン」などと呼ばれることもあります。
メキシコ南部から西インド諸島を原産とし、16世紀初めにヨーロッパの人に発見され、多くの熱帯の国々で栽培され、日本でも農業の対象になっている(九州では露地栽培も可能になっている)他、沖縄などで人の庭に自生していることが多いです。
パパイヤの果実は、品種により大きさが様々になり、熟すにつれて緑色から黄色に色が変わり、果実の中央部分には黒色の種子がたくさん入っています。味や食感は柔らかい柿によく似ており、一般的に果実が大きいほど甘みは薄くなります。未熟のうちに収穫された青いパパイヤは、酵素が豊富で野菜として利用されます。
パパイヤは、果物として生で食べたり、ドライフルーツなどに加工され食べられたり、また、牛乳と果肉をミキサーにかけて混ぜたパパイヤ牛乳は台湾の名物として知られています。
沖縄やフィリピン、タイなどでは、未熟な青パパイヤが野菜として料理に利用されています。青パパイヤにはパパイン酵素という脂肪や蛋白質を分解する作用があり、肉などの蛋白質の消化を助ける働きだけではなく、脂肪や糖質を分解する働きもあり、肉を一緒に料理すると肉が柔らかくする効果があります。
パパイヤの効能
① パパイヤに豊富含まれているビタミンCやリコピン、カロテンなどは、シミや雀斑を予防し、ハリのある若々しい肌を保つ効果が期待できます。
② パパイヤに含まれているビタミンCは、白血球の働きを高め、体外から侵入してきた細菌やウイルスなどの撃退に関与し、免疫力アップ、風邪予防、感染症予防、病気の快復を早める効果が期待できます。
③ パパイヤに豊富に含まれているペクチンなどは、腸内でビフィズス菌などの善玉菌を増やし、腸内環境を良くする働きがあります。さらに、ペクチンがもつ強い粘性で腸内の有害物質を吸着して体外に排泄する作用もある為、便秘解消効果が期待できます。
④ パパイヤに含まれているクエン酸等は、体内でエネルギーに変換され、疲労軽減、疲労回復効果が期待できます。
⑤ パパイヤに含まれているカリウムはナトリウム(塩分)を排泄する役割があり、高血圧症予防効果が期待できます。
⑥ 青パパイヤに含まれている酵素パパインには、殺菌作用や傷の修復を促進させる働きがある為、傷や火傷をパパイヤの葉で包み、薄く切ったパパイヤの果肉を傷口に当たって治療する民間療法があります。パパインをはじめとする酵素には、消化を促進させる働きもあり、体内の消化酵素を補い代謝酵素の不足を防ぎ、脂肪燃焼効果が期待できます。さらに、ビタミンB群やペクチンなどが太りにくい体作りをサポートする働きもある為、肥満を予防する効果も期待できます。
パパイヤの選び方
●ずっしりと重みが感じられる物を選びましょう
●食べ頃を見極めよう…表面にまだ緑色の部分が残っている物は追熟が必要
…全体が黄色くなり、肩の部分が軽く押さえると少し弾力が感じるぐらいに柔らかくなってきたものが食べ頃
パパイヤの保存方法
●まだ緑色の部分が多いパパイヤは追熟させる必要があります。そういう未熟なパパイヤは冷蔵庫に入れると追熟せずいたみやすくなるので、新聞紙で包み20℃前後の室内に置いておきましょう
●全体が黄色になり熟したパパイヤは、乾燥しないようにラップで包むか、ビニール袋に入れ、冷蔵保存しましょう
パパイヤを調理する際、食べる際の注意点
●パパイヤを切ると、白い液体が出てきて、これがパパインで蛋白質を溶かす作用によるもので、人の皮膚も蛋白質でできている為、触ると痒みが出ることがある為、洗いながら切るか、ビニールの手袋をして切るかにしましょう
●パパイヤに含まれているパパインは、荒れる義を引き起こすアレルゲンとなる可能性がある為、パパイヤを食べた後に口の中が痒くなるなどの症状が出たら、すぐに食べるのをやめましょう