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vol.184 霜降について
2022年10月21日
10月23日(日)、二十四節季の第十八番の霜降(そうこう)です。
「暦便覧」によると、「つゆが陰気に結ばれて、霜となり降りゆへ也」、意味としては霜降のこの時期になり、北国や山間部で霜が降り朝には草木が化粧をする頃に、野の花の数が減り始め、代わりに山を紅葉が飾る頃になります。また、この日から立冬までの間に吹く寒い北風を「木枯らし」と呼びます。
「霜降の三候」
① 「初候」…霜始降(しもはじめてふる)、10月23日から27日頃、氷の結晶である霜が初めて降りる頃になります。昔、朝に外を見た時庭や道沿いが霜で真っ白になっていることから、雨や雪のように空から降ってくると思われ、その為霜は降るというようになったそうです。
② 「次候」…霎時施(こさめときどきふる)、10月28日から11月1日頃、パラパラと通り雨のように雨が降り始める頃になり、雨が降ったからと思えば、すぐに青空が顔を出します。初時雨は、人々や動物たちが冬の支度をし始める合図だと言われています。
③ 「末候」…楓蔦黄(もみじつたきばむ)、11月2日から11月7日頃、紅葉や蔦が色づいてくる頃になります。葉が赤色に変わることを「紅葉(こうよう)」と呼び、銀杏のように黄色に変わることは「黄葉(こうよう)」と呼びます。また、秋の山が紅葉することを「山粧(やまよそおう)」と言います。
この時期は、徐々に冷え込みが強まり、山間部では朝夕の露が霜に変わり始める時期になり、紅葉も見ごろを迎え、まだまだ涼しく過ごしやすい日々が続きます。一方で、冬の訪れを感じることが多くなる時期でもありますが、そろそろ暖房器具の準備を始めてもいい頃かもしれません。
晩秋の代表的な行事としては、紅葉狩り、酉の市とハロウィーンなどが知られています。
紅葉狩りとは、江戸時代以降になると庶民の間に広まり、「紅葉狩り」と称して出かけることが現在のスタイルが定着してきました。紅葉の名所として、京都の東福寺、栃木の日光、愛知の香嵐渓、北海道の大雪山などが知られています。
酉の市(とりのいち)とは、毎年11月の酉の日に全国各地の社寺に立つ市のことを称します。酉の日とは十二支の酉にあたる日のことで12日一度巡ってきます。11月に2、3回ある為、それぞれ一の酉、二の酉、三の酉と呼び分けています。ちなみに、2022年では、一の酉が11月4日(金)、二の酉が11月16日(水)、三の酉が11月28日(月)になります。
ハロウィーンとは、10月31日で、近年日本の若者を中心に定着してきたイベントで、仮装パーティーのイメージが強いですが、もともとは自然を崇拝していた古代ケルト人の文化だそうです。