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vol.199 春菊について

2022年11月14日

春菊(しゅんぎく)とは、キク科シュンギク属に分類される植物で、地中海沿岸原産になります。欧米では観賞用に栽培されていますが、日本、中国、韓国など東アジア諸国では若い茎が食用にしています。
一般的に「春菊」と呼ぶが、関西などでは「菊菜」と呼ばれることもあります。旬の時期は11月から3月頃で、冬に旬を迎える野菜になります。春菊は鍋料理で食べることが多いですが、葉の部分は柔らかくて生でサラダにしても美味しく食べることができます。そのほか、お浸しやナムル、炒め物など幅広く活用できる野菜になります。

春菊の効能

1、 春菊に含まれているβ‐カロテンは、抗発がん作用や、免疫力向上作用があり、また体内でビタミンAに変換され、髪の健康維持や、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持に効果が期待できます。そして、喉や肺など呼吸器系統を守る働きもあります。
2、 春菊に含まれているビタミンCは、コラーゲンの合成に関わるビタミンで、ストレスから身体を守る働きをします。活性酸素を消去する抗酸化作用があり、動脈硬化の予防効果が期待できます。また、皮膚やシミやシワを防ぎ、傷や炎症の治りを良くする効果もあります。更に、粘膜を強くし、健康に保つ効果があることから、風邪予防の効果が期待できます。
3、 春菊に含まれているビタミンKは、ビタミンDと共にカルシウムの吸収をよくする働きがあります。また、骨からカルシウムが溶けて血液に流れるのを防ぐ役割があり、骨形成に重要な役割を果たします。更に、血液凝固成分を作り、出血を止める役割があります。
4、 春菊に含まれているカルシウムは、骨や歯を作るのに欠かせないミネラルになります。体内にあるカルシウムの99%は骨と歯に存在しています。また、筋肉を動かしたり、精神的興奮を安定させたりする効果も期待できます。
5、 春菊に含まれているカリウムは、ナトリウム(塩分)を排泄する役割があり、高血圧症予防効果が期待できます。また、長時間の運動による筋肉の痙攣などを防ぐ働きもあると言われています。
6、 春菊に含まれている香り成分は、自律神経を整える効果があり、また胃腸を活性化し、咳や痰を抑える効果もあります。

春菊の選び方

●色が濃く鮮やかで、葉先までシャッキっと元気な物を選びましょう
●鮮度落ちてくると色褪せて黄色みを帯びてきます、そういった物は避けましょう
●茎が太すぎず、やや細い方の物を選びましょう
●茎にしっかりとハリがあり、下の方にも葉がついている物を選びましょう
●香りの強い物を選びましょう
●葉のギザギザが浅く葉が広いタイプの方が苦味や香りが穏やかになる
●葉の切り込みが深い物の方が風味は強くなる

春菊の保存方法

●春菊は乾燥しないように濡れたキッチンペーパーなどで包み、ポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に保存しましょう。
●春菊は寝かせておくと伸びようとする植物の特性が働きで茎が曲がりやすくなり、傷みも早くなります。可能な限り立てて保存することをお勧めします。

次回は、春菊を使った調理例を紹介します。