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vol.206 キャベツについて

2022年11月24日

キャベツとは、ブロッコリーやカリフラワーなどと同じアブラナ科アブラナ属の多年草であり、野菜として広く利用され、栽培上は一年生植物として扱われています。野菜としてのキャベツは、生産される季節により玉が硬く締まって仲が白い「冬キャベツ」と、巻きがゆるくて緑色が濃い「春キャベツ」というように呼び分けしています。ヨーロッパ原産で、日本に伝わったのは18世紀初め頃の江戸時代になり、オランダ人によって長崎に伝えられたといわれています。当時あまり普及しなかったようで、食用に栽培され始めたのは明治時代にはってからだそうです。
キャベツはスープやサラダ、ジュースなどにして摂取すると薬膳効果が期待できることから「食べる薬」とも呼ばれています。

キャベツの効能

1、 キャベツに含まれているビタミンCは、風邪の予防、疲労回復効果、美肌効果などが期待できます。ちなみに、キャベツの大きめの葉3枚分で大人が必要な一日分のビタミンCがカバーできると言われています。
2、 キャベツに含まれているビタミンUは別名キャベジン、胃の粘膜を修復する成分で、胃痛、胃のむかつきなどに効果が期待できます。また、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治癒にも効果があると言われています。
3、 キャベツに含まれているビタミンKは、骨にカルシウムが沈着するのを助ける働きがあり、骨粗しょう症の予防効果が期待できます。また、カルシウムを摂っていてもビタミンKが不足してしまうと骨に十分なカルシウムを取り込めない為骨がもろくなってしまうことがあります。更に、赤ちゃんの脳内出血を防ぐ作用もあることがわかっており、妊婦さんや授乳期のお母さんにも十分に摂取して欲しい栄養素になります。
4、 キャベツに含まれている食物繊維は、腸内環境を整え、便秘改善効果が期待できます。また、大腸がん、高血圧、糖尿病や動脈硬化の予防、肥満の改善など様々な疾患予防、改善に効果が期待できます。
5、 キャベツに含まれているイソチオシアネートは、がん抑制効果があるとされ、発がん性物質を抑制するペルオキシダーゼという酵素が含まれていることから、がんの予防効果があると期待されています。特に膀胱がんや肺がんの予防には有効と言われています。

キャベツの選び方

●ずっしりと重みのある物を選びましょう
●しっかりとみずみずしい外葉が付いたままの物を選びましょう
●底の軸の切り口が太すぎない物を選びましょう
●なるべく緑が濃い物を選びましょう

キャベツの保存方法

●ポリ袋に入れて、キャベツが呼吸できるように口を緩く閉じ、冷蔵庫の野菜室に保存しましょう。
●軸の部分をくり抜いた場合、そこにたっぷり水を含ませたキッチンペーパーなどを詰め、ポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に保存、時々水を含んだキッチンペーパーを新しく取り換えるようにしてください。
●キャベツを切る場合、使う分だけ切り取って、残りの部分がポリ袋に入れて、戻すようにしてください。
●千切りやザク切りの状態で保存する場合は、一度水にさらし、水気を切って袋か密封容器に入れ、冷蔵庫で保存しましょう。より傷みやすくなる為、次の日には使い切るようにしましょう。

冬キャベツと春キャベツの違い

●冬キャベツ
冬キャベツは、11月頃から2月頃までが旬になり、冬に収穫される寒玉キャベツのことを称します。形が扁平で色が薄く、固く結球し、加熱よりしても煮崩れしにくいので、ロールキャベツなどに煮物に適しています。
●春キャベツ
春キャベツは、早い物だと2月下旬頃から出始め、一般のスーパーなどに並び始めるのは3月頃になります。冬キャベツに対して腰高の傾向があり、巻きが緩めで、葉が柔らかくて、みずみずしさが感じられます。葉の色も緑が強く、断面をみると割と中の方まで黄緑色から黄色へとグラデーションのように色が付いています。調理ポイントとしては、葉が柔らかく、色も濃いのでサラダなど生食にも適して、もちろん炒め物、浅漬けなどにも最適です。

次回は、キャベツを使った調理例を紹介します。