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vol.228 小寒について
2023年1月5日
今日は1月5日(木)、二十四節季の第二十三番の小寒(しょうかん)です。
「暦便覧」によると、「冬至より一陽起るが故に陰気に逆らう故益々冷る也」、この日は寒の入り、小寒から節分までの三十日間のことを「寒の内」と言います。寒さはこれからが本番になり、池や川の氷も厚みが増す頃になります。寒が明けると立春になります。
「小寒の候」とは、小寒の日から、次の節季「大寒(だいかん)」の前日まで使うことができます。次の大寒は1月20日の為、1月5日から1月19日までは「小寒の候」と称することができます。
「小寒の三候」
① 「初候」…芹乃栄(せりすなわちさかう)、1月5日から1月9日頃、芹(せり)が生え始める頃になります。芹は春の七草の一つで、冷たい水辺で育ちます。一箇所から競り合って生えていることから、芹(せり)という名前になったと言われています。
② 「次候」…水泉動(しみずあたたかをふくむ)、1月10日から1月14日頃、地中で凍った泉の水が溶け、動き始める頃になります。まだまだ空気は冷たく、寒い時期ですが、春に向けて少しずつ動き出しています。
③ 「末候」…雉始雊(きじはじめてなく)、1月15日から1月19日頃、雉が鳴き始める頃になります。雄が雌への求愛のしるしとして「ケーンケーン」と甲高い声で鳴きます。また雉は足の裏で振動を敏感に察知することができ、数秒早く地震を知らせることが出来ると言われています。
小寒の花
●蝋梅(ろうばい)
寒さに強く、花の少ない冬に咲く貴重な花です。甘い香りが特徴的で、蝋細工のような花びらと、梅に似ていることから蝋梅(ろうばい)という名前になったと言われています。
●柊(ひいらぎ)
葉の鋭い刺によって、邪気を払う木とされています。しかし、鋭い刺は老樹になると、刺をなくし丸い葉になってしまいます。
小寒に食べる旬の食べ物
●七草粥
無病息災を願い、1月7日に春の七草(せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ)の入ったお粥を食べます。年末年始で弱った胃を優しくいたわってくれると言われています。
●河豚(ふぐ)
この時期の河豚(ふぐ)は、産卵前で脂がのっています。刺身で食べる場合は「てっさ」と呼ばれ、普通の魚よりも弾力があり噛みきれないため、薄く切り、ポン酢につけて食べるのが一般的です。
小寒の行事
●十日戎
七福神の一人である「戎神」を奉る、年初めのお祭りです。参拝者は笹に小判や米俵などの縁起物をつけ、商売繁盛を願います。また、福を集める熊の手や笊(ざる)なども売られています。