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VOL244 葉にんにくについて
2023年1月30日
葉にんにくとは、にんにくの一種であり、通常にんにくとして食べる鱗茎部分が大きくなる前の、葉が緑で柔らかい状態で収穫したもののことを称します。元々は中国の野菜で、四川料理に欠かせない食材の一つで、日本ではキャベツと豚肉の炒め物として定着していますが、本来四川料理の場合キャベツではなく、葉にんにくが使われているとされています。
葉にんにくは、根元から10㎝-15㎝ほど丸い茎状に伸びた先に左右に葉が広がり、ニラを大きくしたような緑色で細長い形をしていて、付け根部分から途中までは断面がV字になっています。
葉にんにくは国内各地で作られていますが、産地として知られているのは青森県をはじめ、鹿児島県や高知県などになります。大まかに言えば1月頃から3月頃までの初春が旬となります。
葉にんにくの効能
1、にんにく特有の匂いのもとは、硫化アリルの一種アリシンという物質です。アリシンの効果とは
1 アリシンは、ビタミンB1の吸収を助け、疲労回復や滋養強壮に効果が期待できます。
2 アリシンには、免疫力を高め、がんの予防にも効果があると言われています。
3 アリシンには、血行促進により、冷え性や動脈硬化、血栓の予防にも効果が期待できます。
4 アリシンには、強い殺菌作用があり、恐ろしい結核菌、ブドウ球菌、赤痢菌、チフス菌などを含め、広範囲の菌に対して、抗生物質として働くことが確かめられたそうです。
2、にんにくに含まれているスコルニジン(スコルジン)には、新陳代謝を促し、疲労回復効果があるとされる他、末梢血管拡張作用により血のめぐりをよくする働きがあり、高血圧や動脈硬化、心筋梗塞や脳梗塞などの予防にも効果が期待できます。
3、にんにくに含まれてビタミンCは、免疫力を高め、風邪などの予防や美肌対策にも効果的です。
葉にんにくの選び方
●葉が先まで緑から黄緑色の物が柔らかくて、美味しい為選びましょう
◎黄色くなっているものは、避けましょう
◎にんにくの花芽が伸びてきているものは、葉が固くなっていることが多い為避けましょう
葉にんにくの保存方法
●葉にんにくは濡らしたキッチンペーパー等で包み、ポリ袋などに入れて、冷蔵庫の野菜室に保存しましょう
●長期保存したい場合は、水洗いしてから水気を拭き取り使いやすいサイズに切って冷凍しましょう
調理ポイント
◎葉にんにくの葉は、少し厚みがありますが、意外に柔らかくて食べやすく、しっかりとにんにくの風味があります。
◎高知県では刺身などにつける「ぬた」の材料としてよく知られています。ちなみに、「ぬた」は葉にんにくと白味噌、お酢、砂糖、胡麻を擦り合わせて作られるものです。
*葉にんにくの取りすぎに注意
◎葉にんにくの成分が強すぎるため、摂りすぎると胃腸に悪影響を与えることがある為、注意しましょう。身体にいいとは言うものの、何事も程々にというように、摂りすぎは禁物です。
次回は、葉にんにく使った調理例を紹介します。