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VOL248 立春について
2023年2月3日
2023年2月4日(土)、二十四節季の第一番の立春(りっしゅん)です。「暦便覧」によると、「春の気たつを以て也」、立春から立夏の前日までが春であり、まだ寒さの厳しい時期ではあるが日脚は徐々に伸び、九州や太平洋側の暖かい地方では梅が咲き始める頃になり、春の兆しが所々見られています。旧暦では、一年の始まりは立春からと考えられ、節分や八十八夜など、季節の節目の行事は立春を起点として定められています。
「立春の候」とは、大寒の日から、次の節季「雨水(うすい)」の前日まで使うことができます。次の雨水は2023年2月19日の為、2月4日から2月18日までは「立春の候」と称することができます。
「立春の三候」
1 「初候」…東風解凍(はるかぜこおりをとく)、2月4日から2月8日頃、暖かい春の風が、冬の間張りつめていた氷を溶かし始める頃になり、いよいよ春の暖かい足音が聞こえ始めてきました。
2 「次候」…黄鶯睍睆(うぐいすなく)、2月9日から2月13日頃、「ホーホケキョ」と、鶯(うぐいす)が馴染みのある美しい鳴き声で、春の到来を告げる頃になります。その年の一番初めに聞く鶯(うぐいす)の声を「初音(はつね)」と称します。
3 「末候」…魚上氷(うおこおりをいずる)、2月14日から2月18日頃、春の暖かさで湖や川の氷が割れ、氷下で泳いでいた魚が氷の上に跳ね上がる頃になり、あたたかくなった水の中に、ゆらゆら泳ぐ魚の姿がよく見え始めます。
立春の兆し
●梅の開花
いち早く春の訪れを知らせる梅の花は、1月下旬から5月上旬まで、約3か月かけて、ゆっくりと日本列島を北上します。まだ寒い早春を彩る梅の花は、古来から数々の歌に詠まれ、春の到来を持ち詫びる歌人に愛されてきました。
立春の行事
●初午(はつうま)
初午(はつうま)は、立春を迎えて初めに訪れる午の日のことを称します。古来より、この日に稲荷詣をする習わしがありあした。初午)は、豊作祈願(ほうさくきがん)と稲荷信仰(いなりしんこう)が結びついたもので、この日京都の伏見稲荷大社はお祭りで賑わいます。
立春に食べる旬の食べ物
●蕗の薹(ふきのとう)
雪解けの土の中から青を出す、春の訪れを告げる山菜になります。独特な香りとほろ苦さが春の息吹を感じさせ、冬の間に強張っていた身体を目覚めさせてくれます。冬眠から目覚めた熊は、最初に蕗の薹(ふきのとう)をたべるという話もあります。
立春の鳥
●めじろ
鮮やかな黄緑色の羽を持ち、目の周りを縁取った白い輪が特徴です。早春の梅の花に引き寄せられ、二羽で追いかけ合いながら仲睦まじく飛ぶ姿が微笑ましいです。