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VOL249 元宵節

2023年2月6日

元宵節(げんしょうせつ)とは、旧正月の望(もち)の日(満月の日、旧暦1月15日、日本でいうところの小正月に当たる)を祝う中華圏での習慣になります。正月は別に元月とも称され、元月の最初の満月の宵(夜)であることより元宵節と命名されると言われています。また、元宵節は小正月とも呼ばれ、この日をもって旧正月一の行事が終わりを迎えるとされています。

2023年の「元宵節」は2月5日(日)

元宵節の由来については、実は地域によって様々な説があります。特に有力説として二つを紹介します。

一つ、元宵節の由来は漢代に遡って、当時実権を掌握した呂皇后が崩御し、国内では「呂氏の乱」が発生し、この「呂氏の乱」を鎮めた日に平定した陳平等により劉恒が皇帝に推戴され、漢の文帝になったのが正月から15日で、以降その祝日を「元宵節」の日とされています。

 もう一つ、「天鵞説」になります。中国神話により、一匹天界の御遣い鵞が地上に降りた際、何も知らない猟師たちがその天界の御遣いを矢で撃ってしまい、怪我させてしまったことを知った天界の最高神である「玉帝」が激怒し、正月から15日の日に地上を焼き払おうとしました。

そのことを知った「仙人」たちは地上を焼き払わないため、地上に舞い降り、地上の住民に正月から15日の日に松明を焚き上げ、提灯を灯し、盛大に辺りを照らすように伝えました。

その日、松明を焚く光、提灯によって明るくなった光景を見た「玉帝」は勘違いし、地上すでに焼き払ったと思い、地上を焼くのをやめたとされています。

 この行事は現在にも行われ、正月から15日の日に各地提灯を飾り、「灯籠節」とも呼ばれています。

「元宵節」の行事

◎「元宵」を食べる

元宵節の日に食べるお団子のことを「元宵」と称します。これは普通のお団子ではありませんが、「元宵」はもち米粉の団子に胡麻餡や小豆餡、ピーナツ餡などを入れて作られたものになります。ちなみに食べるときの食感も日本で食べる白玉団子と全く違って、まるで繭(まゆ)を食べているかのようで舌先で蕩けていくのは特徴です。

提灯を飾る 

 元宵節に提灯を飾り、火を灯す風習があり、各地で祭りのように盛大に祝うのは一般的です。海外では「ランタンフェスティバル」として知られています。