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VOL254 フキについて
2023年2月12日
フキとは、キク科フキ属、雌雄異株、多年草の植物になります。地上には花芽と葉が出ていて、茎の部分は地中に伸びていて、その地下茎から出てきた葉の柄の部分にあたるものを「フキ」と称します。ちなみに、春一番kにフキの地下茎から出てくる花の蕾が蕗の薹(ふきのとう)と言います。
フキは、日本原産で近縁種の少ない独特な野菜の一つになります。平安時代から野菜として栽培されていると言われ、現在各地で栽培されている物の多くは愛知早生という品種の物になります。自生している野生種も全国の山野や河川の土手など至るところで見られます。春から初夏にかけて、天然物の旬になります。愛知県では、栽培で10月頃から翌月5月頃まで出荷されています。
フキの効能
1、 フキは、約96%が水分になり、100g当たりのカロリーが約11Kcalと、かなり低カロリーの食材になります。
2、 フキに含まれているカリウムは、過剰なナトリウムを排出することで、細胞内外の水分量や浸透圧を調節することが大きな役割になります。体内余分な水分を排出する効果がある為、むくみの改善効果が期待できます。また、筋肉の収縮を正常化させる効能もあります。
3、 フキに含まれている食物繊維は、水に溶けにくい「不溶性食物繊維」のほうが多く含まれています。便の量を増やす作用がある為、便秘解消に役に立ちます。また、フキに不溶性食物繊維が多く含まれているので、きのこ、海藻類などの水溶性食物繊維を含む食品と一緒にバランスよく食べると、その効果がより発揮できます。さらに、食物繊維にはコレステロールの吸収を抑えたり、血糖値の上昇を緩やかにしたり、血圧を下げるなどの効果が期待できます。
4、 フキに含まれている葉酸は、葉の部分に多く含まれ、茎の部分にはあまり含まれていなく、100gあたり12μgであるとされています。葉酸はビタミン12と協力することによって、血液を作る働きがあり、欠乏症になると悪性の貧血が起こりやすくなります。悪性貧血の場合、鉄分が不足していないので、鉄分を摂っても貧血の症状が改善できないというのです。また、妊娠初期の女性が十分な量な葉酸を摂取することで、胎児の神経管閉鎖障害という発育不全のリスクが減らすことができることが研究で分かっています。さらに、近年の研究によると、脳卒中や心筋梗塞などの疾患を防ぐ効果があるとされています。
フキの選び方
●葉がみずみずしく、鮮やかな緑色の物を選びましょう
◎茶色い部分が多い物は避けましょう
●愛知早生の場合、柄の部分が太すぎず、なるべく空洞がない物のほうが和らない為、選びましょう
●根元から上まで太さに極端な差がない物を選びましょう
●手に持った時に柄に張りがあり、グンニャリと垂れない物を選びましょう
●切り口を見て、茶色く干からびていない物を選びましょう
フキの保存方法
●フキは鮮度が大切になり、収穫後時間とともにアクが強くなり、なるべく、早めに食べることがお勧めします
●フキは乾燥しやすい為、ラップで包み、ポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室(2日程度)に保存しましょう
●茹でてアク抜きしたものは、水に浸してタッパーなどに入れ、冷蔵庫に保存しましょう。水を時々交換すれば5日ほどは美味しく食べられます。
*フキを食べすぎると、下痢になる恐れがあります。それは、不溶性食物繊が多く含まれている為と言われています。*
次回は、フキを使った調理例を紹介します。