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VOL265 蕪について

2023年3月1日

 蕪(かぶ)とは、アブラナ科アブラナ属の越年草になり、体表的な根菜類の一つで、春の七草の一つ「すずな」として知られています。食用するのは、胚軸と呼ばれている根の部分と葉の部分になります。

 和名蕪(かぶ)の語源についは諸説がありますが。一説には、肥大した根の部分の形が丸くなるところから、頭を意味する「かぶり」に見立てたのが由来とされています。別説では、根を意味する「株」、またはかぶらの女房言葉である「おかぶ」から名付けられたと言われています。

 原産地については、地中海沿岸のヨーロッパ南西部を起源とする一説と、地中海沿岸および中央アジアのアフガニスタン地域を起源とする説があります。元々野生アブラナであるブラッシカ・ラパの変種で、紀元前2000年前に中国大陸に伝わったとされ、日本へは時期は不明であるが、かなり古くから渡来とされ、弥生時代という説があります。

葉の効能

1、 蕪の葉の部分に含まれているβ-カロテンは、抗発がん作用や免疫賦活作用で知られています。また、必要に応じて体内でビタミンAに変換され、神の健康維持、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるとされています。

2、 蕪の葉の部分に含まれているビタミンCは、血液中の白血球特に細菌やウイルスと闘う好中球に大量に含まれており、体外から侵入してきた細菌やウイルスなどを撃退する役割を担って、風邪予防効果が期待できます。また、疲労回復効果、肌荒れ予防などの効果も期待できます。

3、 蕪の葉の部分に含まれているカリウムは、体内の余分な水分を排出する働きがあり、むくみ予防、解消効果が期待できます。また、余分なナトリウム(塩分)を排出し、血圧の下げる効果も期待できます。

4、 蕪の葉の部分に含まれている葉酸は、「造血のビタミン」とも呼ばれ、造血や細胞を生まれ変わりに関与し、胎児の発育に必要不可欠な栄養素になります。

5、 蕪の葉の部分に含まれている食物繊維は、腸内の善玉菌を増やし、腸の調子を整え、便秘解消、下痢の改善効果が期待できます。

根の効能

1、 蕪の根の部分に含まれているビタミンCは、風邪予防、疲労回復などの効果が期待できます。

2、 蕪の根の部分に含まれているアミラーゼは、澱粉の消化酵素として働き、胃もたれや胸やけを解消する効果や、食べすぎの不快感を取って整腸作用があります。

の選び方

●蕪の葉が活き活きとした緑色の物を選びましょう

●蕪の葉の部分がシャキッとしていて、ひげ根の少ない物を選びましょう

●根の色が真っ白で、艶があり、くすみがない物を選びましょう

●持った時にずっしりと重みをある物を選びましょう

保存方法

●買ってきたら、葉を根元から切り落とし、根の部分と葉の部分別々保存しましょう

●それぞれ乾燥しないように、濡らしたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に保存しましょう

保存の注意点

◎根の部分と葉の部分付けたままにしておくと、葉に水分や栄養を吸いとられ、スが入りやすくなる

◎葉のほうが早く鮮度落ちるため、早めに使いましょう

次回は、蕪を使った調理例を紹介します。