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VOL284 赤貝について

2023年3月29日

赤貝(あかがい)とは、フネガイ目フネガイ科に属する二枚貝の一種です。北海道南部から九州、韓国や中国沿岸部などに分布し、穏やかな内湾の潮間帯や浅海の砂泥底に浅く潜って生息しています。

赤貝の大きさが殻長10㎝~12㎝程になり、殻の表面に放射状の縦溝が42本前後の放射肋があり、縁を中心に全体が茶色い毛で覆われ、他のフネガイ科の二枚貝と同じく、吸収色素がヘモグロビンと同様に鉄ポリフィリンを補欠分子団とするエリスロクルオリンの為、血液が赤くなり、名前の由来にもなっています。ちなみに、赤貝の寿命は10年ほどとされています。

赤貝の産卵期は産地にもよりますが、西日本で5月頃6月にかけて、三陸辺りでは7月から8月にかけて、市場には通年入荷がありますが、最も美味しい時期としては、冬から初春頃寒い時期になります。

赤貝の漁獲は主に桁網漁などで行われ、国内では三陸や仙台、東京湾や三河湾、伊勢や瀬戸内、有明などとなっています。昔は東京湾をはじめ、国内でもたくさん獲れて身近な食材だったが、今では高級寿司ネタになってしまいました。また、国内漁獲量の減少で、活けや剥き身の状態で韓国や中国から輸入されてくるものが大半を占めています。ちなみに、A型肝炎ウイルスを保有する個体が存在することから、多くの国々は赤貝の輸入を禁止しています。

赤貝の効能

1 赤貝に含まれている蛋白質は、筋肉や血液、爪、皮膚、臓器などを作るために欠かせない栄養素になり、不足すると免疫力低下になる恐れがあり、様々な病気を引き起こす原因となってしまう可能性があります。

2 赤貝に含まれているタウリンは、血圧やコレステロール値、血糖値を下げる効果が期待できます。また、肝機能を高め、解毒効果アップ、むくみ改善、息切れ、動悸などの症状を改善する効果が期待できます。

3 赤貝に含まれている鉄分は、血液の主成分となる栄養素で、貧血予防、酸素を運んだり、筋肉の収縮を助けたり、エネルギーの生産を手助けするなどの働きが期待できます。

4 赤貝に含まれているビタミンB12は、悪性貧血を防ぐ働きがあり、神経細胞内の核質や蛋白質を合成、修復したりする働きがあるとされています。

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赤貝の選び方

●殻が薄く、持った時にずっしりと重みを感じる物を選びましょう

●ヘモグロビン色として身が赤みを帯びている物を選びましょう

●身を触った時に、反応するものが活きている証、選びましょう

●貝と貝打ち合わせると鈍い音をするものを選びましょう