Blog
ブログ
VOL331 桑の実について
2023年6月9日

桑の実(くわのみ)とは、クワ科クワ属の落葉樹になる果実の総称で、「マルベリー」、「ミュール」とも呼ばれています。通常桑の木は接木で繁殖させるため、各地域で、独自の品種が選抜し、育成された事から、地方ごとに様々な品種が生まれ、栽培されています。桑の実は実がなり始めは白く、徐々に赤くなり、完熟になると赤黒くなります。ちなみに、赤黒くなるまでは酸味が非常に強く、十分に熟成し赤黒くなったものが食べ頃になります。桑の実の果実はラズベリーなどと同じように小さな粒が集まって1個の果実となっています。真ん中の軸は果実の先近くまで中心を貫いた状態で通っています。熟した果実は甘みが強く、ブラックベリーとよく似ています。
桑の実は4月から5月頃に花を咲かせ、実をつけ始め、収穫でき食べことになるのは実が熟し、赤黒くなる6月初旬から下旬までのわずか1ヶ月間です。
桑の実の効能
1 桑の実に含まれているビタミンCは、100gあたり36.4mgになり、実にみかんよりも多く含まれています。ビタミンCは、免疫力を高める効果により、風邪の予防効果が期待できます。また、鉄分の吸収を促す働きがあり、シミの元となるメラニンの生成を抑え、美肌効果も期待できます。
2 桑の実に含まれているビタミンAは、目や皮膚の粘膜を健康に保つ働きがあり、抵抗力を強めたりする働きもあり、眼病予防効果が期待できます。
3 桑の実に含まれているアントシアニンは、ポリフェノールの一種で、青紫色の天然色素成分になります。アントシアニンは、植物が紫外線などの有害な光によるダメージから自ら身体を守る働きがあります。また、視力、視覚機能の改善や眼精疲労の予防効果があるとされ、目のサプリメントなどにも利用されています。
4 桑の実に含まれている鉄分は、体内では赤血球の一部として血液中の酸素を運搬するといった重要な働きをし、鉄分が不足すると全身に十分な量の酸素を運ぶことができなくなり、頭痛や動悸、倦怠感、眩暈(めまい)などの症状が現れる恐れがあります。
5 桑の実に含まれているカリウムは、100gあたり194mgで、フルーツの中ではトップクラスの含有量と言われています。カリウムは、余分な塩分を排出してくれる働きがあり、むくみ解消効果、高血圧の予防効果が期待できます。
桑の実の選び方
●全体に赤黒く色付いた物を選びましょう
●軸は綺麗な黄緑色でみずみずしい、萎びていない物を選びましょう
●果実から果汁が滲み出ていない物を選びしましょう
桑の実の保存方法
●桑の実はそのままキッチンペーパーなどを敷いた容器に入れ、乾燥しないようにラップなどを被せて、冷蔵庫に保存しましょう
●なるべき早めに食べることをお勧めする
桑の実食べ過ぎに注意
●桑の実は適量に摂取すれば、便通の改善が期待できますが、大量に食べれば当然お腹が緩くなることもあり、注意しましょう