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VOL339 夏至について

2023年6月21日

2023年6月21日(水)、二十四節気の第十番目の夏至(げし)です。
「暦便覧」によると、「陽熱至極しまた、日の長さのいたりなるを以て也」、夏至は一年中で一番昼が長い時期であり、日本の大部分は梅雨の時期で、あまり実感されなく、夜が短くなる頃、気温が上がり、暑さは日々増してきますが、日照時間は冬に向かって少しずつ短くなっていきます。また、花菖蒲(はなしょうぶ)や紫陽花(あじさい)などの雨の似合う花が咲く季節になります。
「夏至の候」とは、夏至の日から、次の節季「小暑(しょうしょ)」の前日まで使うことができます。今年の小暑は7月7日の為、6月21日から7月6日までは「夏至の候」と称することができます。

「夏至の三候」

1 「初候」…乃東枯(なつかれくさかるる)、6月21日から6月25日頃、冬至の頃に芽を出した「靫草(うつぼぐさ)」が枯れていく頃になります。色鮮やかな夏の花が開花するという時期に、枯れていく花に思いを寄せた、古人の優しさを感じる言葉です。

2 「次候」…菖蒲華(あやめはなさく)、6月26日から6月30日頃、菖蒲(あやめ)が花を咲かせる頃になり、菖蒲が咲くと梅雨到来と言われていました。菖蒲、花菖蒲、燕子花(かきつばた)はよく似ており、非常に見分けがつきにくいです。

3 「末候」…半夏生(はんげしょうず)、7月1日から7月6日頃、半夏(からすびじゃく)が生える頃であり、半夏生の名をもつ草の葉が白く染まる頃になります。農事の節目ともされており、田植えを終わらせる頃です。

夏至の食べ物

●夏みかん
 夏みかんは、疲れを和らげるクエン酸と、日焼けした肌に効く、美肌効果のあるビタミンCがたっぷり詰まっています。酸味が強く、香りがいいのでレモンの代わりとしても重宝します。

●鮎(あゆ)
 整流に住み、淡水魚の体表である鮎です。川によって味が違うと言われ、胡瓜に似た独特の香りから「香魚(こうぎょ)」とも言われています。

●オクラ
 オクラの粘り気は、免疫力を高める効果があり、胃の粘膜を強化し、ストレスで弱ったお腹の調子を整えてくれます。夏のネバネバ野菜は、夏バテ予防効果に期待できます。

●冷酒
 冷酒(ひやざけ)は燗をせずに飲む酒であり、常温のお酒のことを言います。冷蔵された冷酒(れいしゅ)とは違います。日本酒の本当の美味しさが出てくるのは、冷酒(ひやざけ)の常温とされています。

夏至の行事

●夏越の祓え
 六月の末日(晦日)は、十二月の大晦日と同じく「大祓え(おおはらえ)」の日です。この日は各地の神社で、罪や厄災を祓う「夏越の祓」が行われ、茅でつくった輪をくぐる「茅の輪くぐり」が行われます。