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VOL357 モロヘイヤについて
2023年7月18日
モロヘイヤとは、アオイ科ツナソ属の一年生草本、別名ナガミツナソ、タイワンツナソ、ジュートなどになり、近年は食材としても流通するようになりました。近中東原産、熱帯アジア原産あるいはインド西部やアフリカのエジプト原産と言われていますが。現在は、エジプトを中心にキプロス、リビア、スーダンなどの比較的乾燥した熱帯地域に分布しています。
日本では1980年代に飯森嘉助氏らが「全国モロヘイヤ普及協会」を設立し、栽培方法から料理に至るまで指導や紹介に尽力され、現在では一般のスーパーでツルムラサキなどと同様に普通に並べて売られるようになっています。
モロヘイヤの旬は6月から9月頃まで、一般的にほうれん草や小松菜など青菜類が不足しがちの時期になります。ちなみに、最も多く生産しているのは群馬県で、次いで愛知県、三重県、東京都と続きます。
モロヘイヤの効能
1、 モロヘイヤに含まれているβカロテンは、ほうれん草や春菊(しゅんぎく)の2倍以上、活性酸素を抑え、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病から守る効果が期待できます。また、皮膚や粘膜の細胞を正常に保つ働きもあり、合わせて免疫力の向上効果も期待できます。
2、 モロヘイヤに含まれているカルシウムは、めざしやしらす干しよりも多く、100gあたり260mgになり、丈夫な歯や骨をつくるために必要な栄養素になります。また、カルシウムは筋肉の収縮や神経を安定させる作用もあります。
3、 モロヘイヤに含まれているビタミンCは、強い抗酸化作用を持ち、美肌を保つのに欠かせないコラーゲンの生成にも必要な栄養素になります。また、植物性の鉄分の吸収を助け、免疫機能が適切に働くようにサポートします。
4、 モロヘイヤに含まれているビタミンEは、ビタミンCと同じく強い抗酸化作用を持ち、細胞の酸化(老化)を防いでくれる効果が期待できます。また、血管を拡張することで血液の凝固を防ぎ、赤血球の破壊を防ぐ役割もあります。
5、 モロヘイヤに含まれている葉酸は、赤血球を生産し、発育に重要なDNA・RNAの産生を助ける働きがあります。特に妊娠する前の女性や妊婦さんには積極的に摂取することをお勧めします。
6、 モロヘイヤに含まれている食物繊維は、便を柔らかくし、便通を良くする働きがあります。また、腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を改善する効果が期待できます。
モロヘイヤの選び方
●葉の緑色が濃く、鮮やかで活き活きとしている物を選びましょう
●切り口が黒っぽく変色していない物を選びましょう
●茎が太すぎない物を選びましょう
モロヘイヤの保存方法
●モロヘイヤは乾燥しやすいので、買ってきたら濡らしたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に保存しましょう
●なるべく早めに食べましょう
モロヘイヤの調理ポイント
●モロヘイヤは茎の柔らかい部分は一緒に調理できますが、硬い部分は加熱しても柔らかくならないので、取り除くことをお勧めします。
●細かく叩くと、ドロドロのとろろ状態になるので、他のネバネバ系の食材と組み合わせて使用することをお勧めします。
モロヘイヤの下処理
●若葉は生のまま刻んで食べても大丈夫ですが、シュウ酸を含んでいるため、一度下茹でしてアク抜きしたものを調理することをお勧めします。
●下茹でする場合、塩なしで沸騰させているところに投入し、さっとかき混ぜる程度で、冷水に取ります。
モロヘイヤの毒
モロヘイヤの成熟した実には有害な成分が含まれていますが、国の機関からも収穫時期や蕾ができる頃の葉、茎、根、蕾の各部位には有害な成分は含まれていないと告知されており、一般に販売されているものは安心して食べられると考えてもいいでしょう。