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VOL377 処暑について

2023年8月23日

今日は8月23日(火)、二十四節季の第十四番の処暑(しょしょ)です。
「暦便覧」によると、「陽気とどまりて、初めて退きやまむとすれば也」、諸所は暑さが止むという意味になります。萩の花が咲き、朝夕は心地よい涼風が吹く頃だが、台風シーズンでもあります。
 「処暑の候」とは、処暑の日から、次の節季「白露(はくろ)」の前日まで使うことができます。今年の白露は9月8日の為、8月23日から9月7までは「処暑の候」と称することができます。

「処暑の三候」

1 「初候」…綿柎開(わたのはなしべひらく)、8月23日から27日頃、綿を包む柎(うてな、いかだ)が開き始める頃になります。柎(うてな、いかだ)とは花の咢(がく)のことを称します。柎(うてな、いかだ)が開き始めるとふわふわとした綿毛が中から飛び出してきます。この綿毛が木綿の糸や布になります。

2 「次候」…天地始粛(てんちはじめてさむし)、8月28日から9月1日頃、ようやく暑さがしずめる頃になります。天気図には秋雨前線が登場し、冷たい空気と共に秋を運んできます。とはいっても。日中はまだまだ暑く、夏の気候が続きます。

3 「末候」…禾乃登(こくものすなわちみのる)、9月2日から9月7日頃、日に日に稲穂の先が重くなってくる頃になります。稲穂は溢れるように実り、色づき始めます。しかし、この時期は台風が襲来してくる時期であり、各地で農作を祈るお祭りが開催されます。

処暑の食べ物

●葡萄(ぶどう)
 日本では30〜40種類の葡萄が栽培されていますが、世界ではなんと1000種以上も存在しています。葡萄は上部分が糖度が高いので、下から食べると徐々に甘味が増してくる、美味しく食べることができます。

●鰯(いわし)
 名前の由来は、すぐに弱ってしまう魚ということから、魚に弱いと付けて「鰯」とされていますが、実際は「海の米」「海の牧草」と呼ばれて、世界中の海の生態系を支えています。

処暑の花

●木槿(もくげ)
 朝に開いて、夜には萎んでしまうことから「槿花一朝の夢」といった成句が存在するほど、儚く涼やかな花とされています。ちなみに木槿(むくげ)は韓国の国花としても知られています。

●秋の七草
 七草は春だけでなく、秋にもあります。萩(はぎ)、芒(すすき)、桔梗(ききょう)、葛(くず)、撫子(なでしこ)、女郎花(おみなえし)、藤袴(ふじばかま)が秋の七草になります。春の七草のように七草粥にするのではなく、観賞用として親しまれています。