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VOL487 年夜飯について

2024年2月9日

年夜飯(ニェンイエファン)とは、大晦日(おおみそか)の晩ごはんのことを称します。「團圓飯」とも呼ばれ、「團圓」というのは、みんなが集まることを意味します。
春節の前日を除夕(じょせき)と呼び、日本の大晦日にあたり、大晦日の夜に食べる食事のことを「年夜飯」と言い、日本でいう「おせち料理」を食べるにあたります。家族揃って食べるのが通例であり、用意する料理は地域によって異なりますが、どれも縁起の良い食べ物を用意し、新年への願いが込められた物を食べます。年夜飯は、旧正月最も大事な行事と言っても過言ではないです。
地域によって、年夜飯の最低基準は四平八穏と呼ばれる12の料理を用意することです。ちなみに、12の料理は12ヶ月を意味し、その中、四平は4つの冷菜と八穩は8つの温かい料理と構成されています。
代表的な食べ物としては
一つ目は餃子(ぎょうざ)、中国北部を中心とし、春節に欠かせない料理の一つになります。餃子の形が中国の古い貨幣である「元宝」によく似ていることから、富を齎す縁起物として取り入れられたと言われています。また「餃子」の発音が子供を授かるという意味の「交子」に似ていることから取り入れられたという説もあります。ちなみに、大晦日の夜に家族で餃子を作り、日付がかわる午前0時に過ぎに餃子を食べて新年を祝うことになり、日本の年越しそばに当たります。
二つ目は魚(さかな)、中国の「年夜飯」に必ずと言ってもいいほど登場するのが「魚」になります。「魚」は、中国語で余裕があることを表す「余」と同じ発音の為、「ゆとりのある生活ができますように」という願いが込められ、縁起物として「年夜飯」の定番となっています。ちなみに、長江南部多くの地域では、頭付きの魚を「年夜飯」の最後の料理として、テープルに運ばれてもほとんど食べられなく、吉祥物として残され、「年年有余」という意味を指します。
三つ目は年糕(ねんこう)、中国の旧正月に食べられる幸運な食べ物の一つになります。「年糕」は「年高」と同じ発音で、「年々高くなる」という意味で、「収入や地位、身分が上がりますように」という願いが込められている縁起の良い食べ物になっています。ちなみに、年糕は食べ物として歴史が長く、もち米を粉にしてこねて作ったり、米を粉にしてこねて作ったりすることになります。蒸し物、揚げ物の他に炒めてスープにしたり、甘くしたりすることもあります。
四つ目は春巻(はるまき)、江西省、江蘇省、上海、福建省、香港など中国東部を中心とし、人気なお正月料理として知られています。生地で包み込んだ具材を一本丸ごと食すことから「終始一貫」を表す「春巻」は縁起の良い食べ物として、春節に欠かせない料理になっています。ちなみに、春節の時期に旬の野菜や肉を入れて作られ、一年の幸せを願いながら食べます。