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VOL554 乾燥昆布について
2024年5月27日
写真の出典:https://www.umai-aomori.com/products/shellfish-seaweed/kombu/
乾燥昆布とは、オクロ植物褐藻網コンブ目コンブ科に属する数種の海藻であり、それを乾燥させたものを称します。
昆布を乾燥させると、水分とともに旨み成分の一部が表面に推し出されて結晶になり、白い粉を吹いたようになります。その白い粉の正体は、マンニットという軽い甘味があり、昆布だしの重要な旨み成分となります。マンニットは昆布を乾燥させる過程で中の水と一緒に表面に染み出して、白い粉状に付着し、食べても問題はありません。マンニットは旨み成分でもありますので、お使いの際は洗い流したりしないようにしましょう。表面の汚れが気になる場合は、硬く絞った布巾などで軽く拭き取るようにしましょう。
乾燥昆布と塩蔵昆布の違いといえば、もともと北海道で採れた天然昆布を干して、北前船で上方や琉球に運んだ歴史があり、昆布と言ったら乾燥昆布、乾物のイメージがあります。乾燥昆布は、出汁を引いたり、柔らかく戻したり、昆布巻きなどの料理に用います。それに対し、三陸で採れる養殖昆布は、葉肉の柔らかいうちに刈り取り、わかめな同じように湯通しして、塩をまぶして塩蔵昆布にします。柔らかいままを調理して食べられますので、海の野菜とも呼ばれています。
乾燥昆布表面の白い粉とカビの見分け方
マンニットの場合
白い粉状
カビの場合
白い綿状
カビ特有の匂いがある
乾燥昆布のチェックポイント
1、 茶色く色褪せているかどうか
2、 湿気って柔らかくなっているかどうか
3、 綿状の白いカビが付着しているかどうか
4、 ゴマ粒のような小さい虫がわくかどうか
5、 磯の香りが薄くなっているかどうか
乾燥昆布の効能
1、 乾燥昆布に含まれている水溶性食物繊維アルギン酸とフコイダンは、糖質や脂質の吸収を抑え、コレステロール値の上昇を抑える効果がありと言われます。またフコイダンは、腸から免疫力を高める効果が期待できます。
2、 乾燥昆布に含まれているフコキサンチンは、海藻に含まれる褐色の色素成分で、脂肪の蓄積を抑える効果があると言われています。また、溜まった脂肪を燃焼やすく、蛋白質UCP−1の活性を上げるこうかもあるとされています。さらに、内臓脂肪に届いて作用するため、血
糖値を下げる効果や筋肉での糖の利用を促す効果があるとされています。
3、 乾燥昆布に含まれているグルタミン酸は、旨み成分であります。旨みがあると、美味しい感じられる塩分濃度が低くなるため、美味しく減塩することができます。また、グルタミンは、胃腸の働きを良くし、過食を防ぐ効果があると言われています。
4、 乾燥昆布に含まれているカリウムは、人体の細胞内に多く存在する成分であり、細胞内液の浸透圧を調整する過程で、ナトリウム(塩分)の排出を行います。ナトリウムは過剰摂取するとむくみのほか、高血圧やがんの発生リスクを高める成分として知られています。ちなみに、高血圧を予防するにはカリウムの積極的な摂取が望ましいです。
5、 乾燥昆布に含まれているカルシウムは、骨と歯の健康を維持するために必要な栄養素であり、ミネラルとなり、神経伝達と筋肉の収縮にも重要な役割を果たします。
6、 乾燥昆布に含まれているヨウ素は、甲状腺ホルモンの生成に必要な栄養素で、これらのホルモンは身体の代謝と成長を調節する効果が期待できます