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VOL601 大黄について
2024年8月1日
大黄(だいおう)とは、タデ科の属の一つであり、本属の植物を総称して大黄(だいおう)と称します。薬用植物であり、本属の一部植物の根茎を基原とした生薬のことを大黄(だいおう)と称します。
大黄は『神農本草経』の下品に収載されており、別名を「将軍」と称し、陶弘景(とうこうけい)は「大黄とはその色である、将軍なる号はその薬効が峻烈、快速なのを表示したものだ」といっており、非常に古くから薬用とされ、中国では概に戦国時代の『山海経』にその記載がみられます。ちなみに、その属の一部植物の根茎より生薬の大黄が調製され、これには消炎、止血、緩下作用があるとされています。
大黄について
大黄は古典には駆瘀血(血の滞りを改善)、通利(利尿、通便)、清熱瀉火(消炎)を有すると記載されています。現代薬理学的にも、瀉下作用、抗菌作用、向精神作用、鎮痛・消炎作用、腎不全改善作用など、多彩な作用とその成分に関する多くの報告があります。なかでも瀉下作用は古くから研究されており、その作用は主にセンノシド類(センノシドA~F)によることが明らかにされています。また、センノシド類単独で用いた場合よりも、大黄を用いた場合のほうが瀉下作用に習慣性(耐性)がおきにくいことが知られており、アントラキノン類が腸内細菌に抑制的に働くことやタンニン類の収斂作用が影響しているといわれています。最近ではレスベラトロール関連成分に抗酸化作用や抗老化作用、抗腫瘍作用、悪玉コレステロール低下作用などの生理活性が報告され、センノシド類以外の成分についても注目されています。※1
大黄の副作用について
1、 効果的に個人差があるため、少量でも腹痛、下痢を来すことがある
2、 胃の不快感
3、 食欲不振
4、 吐き気