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VOL723 乾燥百合根について

2025年2月17日

乾燥百合根(ゆりね)とは、食用に適した百合の花の球根部分を乾燥したものを称します。
一般的に生百合根の旬は晩秋から冬にかけて、正月料理に使われることが多いので、いずにも11月から年末ににかけて出荷のピークを迎えます。ちなみに、京懐石料理によく使われています。一見京野菜のようなイメージがありますが、実に「京都の伝統野菜」には含まれておらず、とは言っても、京都でも丹波地方など百合根の生産はされています。
生百合根は鬼百合(おにゆり)、山百合(やまゆり)、スカシユリなど苦味の少ない種が用いられ、江戸時代以降に野菜として栽培が始まりました。百合根の栽培はとても時間がかかり、種球から始めると6年もかかるそうで、畑に植え付けするまでに3年、畑に植え付けてからさらに3年が要します。また、畑を毎年のように植え替えなければならない、一度植えた畑には最低は空かなければならないそうです。生百合根主な産地は北海道真狩で、北海道全体で全国の約95%を生産しています。

ゆりねについて
1、 百合根はイモなどと同じように、主な成分は炭水化物で、身体に吸収され、エネルギーに変わり、古くから中国や日本で、滋養強状、利尿、咳止めのほかに精神を安定させ、イライラを解消するなどの鎮静作用の薬用として珍重された歴史が有ります。
2、 百合根に含まれているカリウムは、100gあたり740mgになり、ナトリウムを体外に排出する働きがあります。塩分の調整を行い、高血圧予防効果が期待できます。
3、 百合根に含まれている食物繊維は、グルコマンナンと呼ばれ、腸内の水分を吸収し、老廃物を吸着しながら排出する働きがあります。腸の蠕動運動を促すため、便秘の解消が期待できます。
4、 百合根に含まれている糖質は、ビタミンB1の力を借り、エネルギーを作り出し、激しい運動をする前にとると効果的とされています。また、脳にとっても糖質が大切な栄養源になっています。
5、 百合根に含まれているマグネシウムは、酵素の働きを促すミネラルの一つになります。また、蛋白質や核酸が正常に合成されるのを助け、肌や髪を健康に保つ働きがあります。