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vol.134 シャインマスカットについて

2022年8月3日

シャインマスカットとは、日本の農林水産省が所管する農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)によって育種・登録された広島生まれの葡萄の栽培品種であり、命名登録番号は「ぶどう農林21号」となっています。
日本で一般的にマスカットと呼ばれているマスカット・オブ・アレキサンドリアのことで、食味と食感共に良い葡萄ですが。同種を含むヨーロッパブドウは雨の多い地域では身が割れたり、病気しやすくなったり、日本の気候には適しておらず栽培に温室等の施設が必須になります。その一方で、病害に強く、日本の気候にも耐えられるのはアメリカブドウであり、しかし、アメリカブドウは噛みきりにくく、フォクシー香があり、一般的なヨーロッパブドウに比べて食味が劣ることになります。
これらの欠点を改良し、アメリカブドウの栽培品種「スチューベン」とマスカット・オブ・アレキサンドリアの交配を行い、「ブドウ安芸津21号」が誕生しました。安芸津21号はマスカット・オブ・アレキサンドリアに似たような肉質を持ち、やや大粒で、マスカット香とファクシー香が混ざり、あまりよくない香りです。そこで、山梨県の植原葡萄研究にて誕生した、カッタクルガンと甲斐路の交雑種になり、「白南」という品質が最高だが、果皮の汚れがひどくて、諦めた品種となってしまいました。
1988年に安芸津21号と白南を交配した実生から選抜され、1999年から2002年まで、「ブドウ安芸津23号」の系統号を付けて、系統適応性検定試験に供試し、全国で特性を検討しました。2003年9月5日に、名称は「シャインマスカットとし、」登録番号が「ぶどう農林21号」に品種登録され、有効期限30年とされています。
シャインマスカットを開発した日本農研機構は、2006年に日本おいて品種登録を実施しているが、海外輸出を想定していない為、日本国外での品種登録が行われてなったのです。植物の新品種の保護に関する国際条約においては、自国外における果物の品種登録は自国内で登録から一定の期間以内に行うことが定められ、葡萄の場合6年となっています。シャインマスカットは2012年に申請期限を過ぎ、日本国外では日本の許可などを要さず合法に栽培が可能になっています。

シャインマスカットの特徴

シャインマスカットは、粒が大きく、甘みが強く、皮が薄く、種もないし、丸ごと食べられるし、欠点が極めて少ないのが最大な特徴になります。
シャインマスカットの房は円筒形400gから500g程度、成熟時の色は黄緑色で、粒は短楕円形、粒の重さは凡11、12gと巨峰並みになります。糖度は20度程度で高く、酸含量0.3から0.4g/100㎖と低く、ジベレリン処理により種無しで皮ごと食べられます。

シャインマスカットの栄養素

① シャインマスカットに含まれている糖質は、消化吸収後、最終的にブドウ糖に分解されエネルギー源として使われるようになります。脂質より早く分解吸収される為、即効性の疲労回復効果が期待できます。さらに、ブドウ糖には脳唯一のエネルギー源として脳の活性化や、集中力アップ効果も期待できます。
② シャインマスカットの皮に含まれているポリフェノールの抗酸化作用によって、生活習慣病の予防効果が期待できます。

シャインマスカットの選び方

●緑鮮やかの方より、黄色味を帯びている方度が高いので、色をみて好みの味を選びましょう。
●粒大きければ、大きいほど甘い
●果肉の盛り上がりをみて、艶のある大粒の物選びましょう
●房に繋がる枝又は軸が太くて緑色の物が新鮮の証
●果皮にブルームという白い粉(葡萄の新鮮さを守る為の物質になる)がついている物を選びましょう
●香りの強い物を選びましょう

シャインマスカットの保存方法

●房のまま保存する場合、ひと房ずつポリ袋に入れ、乾燥を防ぎ、野菜室保存することをお勧めします。
●より長く保存したい場合、房から実を切り離して保存することをお勧めします。ちなみに、ハサミで軸を2、3㎜程度残してカットし、保存袋又は密閉容器に入れて、野菜室で保存しましょう

シャインマスカットの食べ過ぎに注意(^^♪

●シャインマスカット1粒あたりのカロリーは、5~6Kcalと比較的に低いですが、糖度が高い分糖質も多くなり、くれぐれも食べ過ぎに注意しましょう。