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vol.150 柿について

2022年8月31日

柿(かき)とは、カキノキ科カキノキ属の一種の落葉樹で、その果実のことを称します。東アジア原産の同地域固有種であり、日本や中国、韓国に多くの在来種があり、特に中国の長江流域に自生しています。
日本には縄文・弥生時代には定着していたようで、「古事記」や「日本書記」に柿の名前の表記が確認されることから、奈良時代には一般的に食されていたと考えられています。平安時代の法典「延喜式(えんぎしき)」には干し柿が作られていたとの記録が残されています。
柿の品種によって異なりますが、主に9月から12月に旬を迎え、日本の風土に根付いた秋の果物として親しまれています。
柿は大きく甘柿と渋柿に分かれますが、その土地の気候や風土に言わないと育たないことが多く、またその土地に合った固有な品種が誕生することもあり、現在柿の品種は1000以上あるとされます。

柿の効能

柿には栄養が豊富に含まれており、「柿が赤くなれば、医者が青くなる」と言われるほど栄養価が高い健康食品として知られています。

① 柿に含まれているカリウムは、ナトリウム(塩分)を排泄する役割があり、高血圧予防効果が期待できます。さらに、長時間の運動による筋肉の痙攣などを防ぐ働きもあります。
② 柿に豊富に含まれているビタミンCは、柿一個で一日に必要なビタミンCを補うことができます。さらに、疲労回復、風邪予防、がん予防、老化防止等に効果が期待できます。
③ 柿に含まれているβ—カロテンは、ビタミンCとの相乗効果でウイルスや細菌に対する抵抗力を高め、粘膜の健康維持、風邪予防、肌荒れ防止に効果が期待できます。
④ 柿に含まれているポリフェノールの一種であるタンニンは、血中の悪玉コレステロールを減少させ、血液を綺麗にする働きがあります。さらに、動脈硬化予防、高血圧症予防効果も期待できます。
⑤ 柿に含まれている食物繊維は、有害物質の排泄や栄養の吸収、腸内環境を整え、便秘改善に期待できます。
⑥ 柿に含まれている渋みのもとであるシブオールと酸素であるアルコールデヒドロゲナーゼにはアルコールを分解する働きがあります。さらに、柿には利尿作用を持つカリウムが多く含まれている為、二日酔いの予防効果が期待できます。
⑦ 柿の葉やヘタの部分には薬用効果があります。柿の葉に含まれているビタミンCは、なんとみかんの30倍にも上ります。柿の葉で作ったお茶は、高血圧症予防、動脈硬化予防、潰瘍などによる内出血や痔の出血、鼻血、月経過多、眼底出血にも効果があると言われています。

柿の選び方

●果頂部(おしりの部分)や全体に褐変(かっぺん)がない物を選びましょう
●ヘタが乾燥しておらず、変色もしていない緑色の物を選びましょう
●見た目以上にずっしりと重みのある物を選びましょう
●独特な暖かな色、艶のある物を選びましょう

柿の保存方法

●ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に保存しましょう
●柿はヘタで呼吸する為、水に濡らしたティッシュでヘタを包み、熟する進行を抑えることができます。