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vol.22 黒米について

2022年2月15日

黒米(くろまい)、または紫黒米(しこくまい)、紫米(むらさきまい)とはイネの栽培品種のうち、玄米の種皮又は果皮の少なくとも一方(主に果皮)にアントシアニン系の紫黒色素を含む品種のことです。

中国では「紫米」、「紫糯」、「黒糯」、「鶏血糯」などと呼ばれ、古くから栽培されて、主に酒に加工されます。そのほか、漢方薬や産婦の栄養食品としても用いられます。バリ島では古くから在来種として栽培され、ミャンマー、タイ、マレーシア、カンボジア、ラオス、ベトナム、台湾、ネパール、フィリピンなどでも栽培されています。

日本では、1989年以降進められた農林水産省によるプロジェクト研究「スーパーライス計画」により、品種改良が進められていました。

黒米の効能

黒米は糠にビタミン(ビタミンB、ビタミンEなど)、リン、カルシウムなどのミネラルが豊富に含まれ、摂取することで滋養止強壮作用がもたらされます。また、白米や赤米よりも高い抗酸化機能が持っています。
黒米の玄米の種皮又は果皮の少なくとも一方にアントシアニン系の紫黒色素が含まれ、食用米としての黒米は主に果皮部に含まれるものを指します。タンニン系の赤色色素を併せもつ品種もありますが、そうしたものは見かけの色から黒米に分類されます。アントシアニンはポリフェノールの一種で、視力増加や肝機能の強化の作用が期待できます。
ちなみに、黒米の酒については、赤米を初めとする有色米を使った着色酒を製造する方法が1980年代に日本で考案され、特許を取得されていました。

次回は、黒米を使った調理例を紹介します。