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vol.229 七草粥
2023年1月6日
七草粥(ななくさがゆ)・七種粥(ななしゅがゆ)とは、人日の節句(毎年1月7日)の朝に食べられている日本の行事食事(料理)のことを称します。七種の野菜が入った「七草粥」を食べると邪気を払い、万病を除き、一年の無病息災を願うと古くから言い伝えられてきた風習があります。本来は旧暦の節句なので、現在の新暦にすると2月辺りに行われていた行事になります。現在の新暦のこの時期では七草を摘むのは実際に時期が早い為、容易ではありません。また、七草粥(ななくさがゆ)は正月の祝膳や祝酒で弱った胃を休める為とも言われています。
春の七草とは
●芹(せり)
せりはせり科の多年草で、日本全国の山野に自生しています。古く奈良時代にはすでに食用とされていた記録が古事記、万葉集に残されています。水分の多い土壌を好み、沢や河川の水際などに繁殖しています。
●薺(なずな)
別名ぺんぺん草とも呼ばれるアブラナ科の草の一種になります。日本各地の草原に自生しています。
●御形(ごぎょう)
別名母子草(ははこぐさ)と呼ばれるキク科の草になります。草餅は蓬(よもぎ)が一般的ですが、古くはこれを使っていたそうです。
●繁縷(はこべら)
別名はこべとも呼ばれるナデシコ科の草になります。野原に良く見られる草であり、売っている七草の詰め合わせの中の大部分はこれが大量に詰められています。でも、この繁縷ラ(はこべら)さっと茹でてお浸しや胡麻和えなどにすると意外と美味しいです。
●蘿蔔(すずしろ)
別名大根(だいこん)と呼ばれるアブラナ科ダイコン属の一年草になります。古くから日本人に馴染みの深い野菜の一つになります。
●菘(すずな)
別名蕪(かぶ)と呼ばれるアブラナ科アブラナ属、青梗菜(ちんげんさい)や白菜(はくさい)、菜の花、キャベツなどと同じアブラナの一種です。日本では古くから親しまれてきた野菜の一つで、全国各地に渡り沢山の品種が栽培されてきました。
●仏の座(ほのけのざ)
別名小鬼田平子(こおにたびらこ)と呼ばれるキク科の草になります。現在仏の座(ほとけのざ)と呼ばれているものはシソ科の草で別種になります。
春の七草の食べ方
一般的には七草粥に用いられますが、その場合細かく刻んで粥に加えます。その他にもさっと茹でてパスタの具に使い七草パスタにしたり、汁物にしたり、卵とじになどにも使えます。
ちなみに・・・
●夏の七草
葦(よし)
藺(い)
沢潟(よもだか)
未草(ひつじぐさ)
蓮(はちす)
河骨(かわほね)
鷺草(さぎそう)
●秋の七草
女郎花(おみなえし)
尾花(おばな)
桔梗(ききょう)
撫子(なでしこ)
藤袴(ふじばかま)
葛(くず)
萩(はぎ)
●冬の七草
南瓜(かぼちゃ)
蓮根(れんこん)
人参(にんじん)
銀杏(ぎんなん)
金柑(きんかん)
寒天(かんてん)
饂飩(うどん)
*冬の七草については、諸説あって明確な物はないですが、例として以上の物になります。
*運が倍になるという意味で「ん」が二つ付く食べ物を含まれるようになっています。