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vol.232 チコリについて

2023年1月12日

チコリとは、キク科の多年生野菜になり、ヨーロッパ原産で、野生種も自生しており、タンポポ族の仲間になります。和名は菊苦菜(きくにがな)、漢名は菊苣となり、ほかにもシコレ、アンディープなど様々な呼び方があります。
日本へは明治初年に導入され、以後あまり普及することなく現在に至っているが、近年イタリア料理やフランス料理が一般家庭にまで浸透してきたことにより、サラダなどの材料の一つとして注目されるようになりました。食用で利用されているチコリの葉は、サクサクとした歯触りで、ほろ苦さと爽やかな香りが特徴です。

日本では埼玉県浦和市や千葉県、愛媛県、北海道などで栽培されています。冬場はもっぱら国産の物が出回っていますが、チコリは輸入品が多く、10月から来年5月まではベルギー産になり、6月から9月まではニュージーランド産が出回り、通年出荷されるようになっています。チコリの旬は12月末から春先3月いっぱいあたりまでになります。料理の世界では、根株を掘り出して軟化栽培した白菜のような紡錘形(ぼうすいがた)の若い芽が主に使われ、葉を一枚ずつ剥がしてサラダにしたり、サラダの器にしたり、ブイヨンで蒸し煮にしたり、バターソテーにしたりして食べられることが多いです。

チコリの効能

① チコリに含まれているチコリ酸という独特の成分の働きによって、肝臓機能の向上解毒作用の促進効果が期待できます。また、胃酸を減らし肝臓を刺激することによって、脾臓(ひぞう)や胆嚢(たんのう)、腎臓(じんぞう)など内臓の浄化作用も期待できます。

② チコリに豊富に含まれている食物繊維は、腸内で水分を吸収して膨らみ、腸内に溜まった余分な物を絡めとり体外に排泄してくれる効果があります。また、水溶性食物繊維イヌリンが含まれている為、蠕動運動(ぜんどううんどう)が活発になるだけでなく、水分を吸ってゲル状になったイヌリンが発がん性物質や老廃物を吸着して、便とともに排出するできる為、腸内環境の改善や動脈硬化の予防効果が期待できます。

③ チコリに含まれているカリウムは、利尿作用があり、余分な水分や老廃物が体外に排泄されることで、むくみの改善効果が期待できます。

④ チコリに含まれているラクチュコピクリンは、チコリの苦み成分であり鎮痛効果、消化を促進する効果あり、若干の利尿効果も期待できます。

⑤ チコリに含まれているマグネシウムは、骨や歯を作るためるに使われ、マグネシウムが不足する場合、骨から遊離して神経の興奮を抑えたり、エネルギを作ったり、血圧を維持したりする効果が待できます。

チコリの選び方

●全体に白く、葉先が柔らかい黄色の物を選びましょう
◎葉先が茶色く変色した部分があるものは古くなっている為、避けましょう

●触ったときにしっかりと締まりがあり、少し重みを感じる物を選びましょう
●底の部分、軸の切り口が変色していない物を選びましょう

チコリの保存方法

●チコリは乾燥しやすく、萎びやすいです。ラップでしっかりと包み、冷蔵庫の野菜室に保存しましょう。

*チコリはアレルギー反応を起こす可能性がある為、妊娠中または授乳中の方やキク科のアレルギー反応を示す方は使用しないようにしましょう*

次回は、チコリを使った調理例を紹介します。