Blog
ブログ

vol.57 西洋ハーブについて

2022年4月7日

西洋ハーブとは、欧州医薬品庁(EMA)等により、基原植物、有効性、品質管理、製造プロセスなどが明確に規定された、一般用医薬品として汎用されている生薬製剤(Herbal medicinal products)のことを指しています。

ハーブと言えば、お茶などの飲み物や食用のものが、日本人には馴染みがありますが、ヨーロッパでは、古くから医薬品として流通されてきました。現代においても、その効き目や安全性は評価されており、欧州では様々な西洋ハーブが医薬品として承認されています。日本では2007年に西洋ハーブの承認審査のルールが示され、2011年に赤ブドウ葉乾燥エキス混合物(新有効成分)配合の医薬品が初めて承認されました。

西洋ハーブの種類

1、食用・観賞用などで親しまれている西洋ハーブ
カモミール…花の部分を乾燥したものが、ハーブティーなどで使う
ローズマリー…香りが特徴的で、肉料理への香りづけや煮込み料理の臭み消しによく用いる
ローズヒップ…様々なバラ科バラ属の果実で、ビタミンC豊富に含まれる
レモングラス…イネ科の多年草で、レモンのような爽やかな香りをもち、消臭や虫よけに使用する
ラベンダー…芳香性のハーブで、香水、化粧品、ポプリなどに用いる

2、欧州で医薬品として使用される西洋ハーブ
チェストベリー…婦人科疾患の治療、月経不順、PMSや乳房の痛み等に使う
セイヨウトチノキ種子…下肢の性脈疾患の治療に使う
ペパーミントオイル…IBS(過敏性腸症候群)の諸症状を改善する為に用いる
プランタゴ・オバタ…便秘改善の使う
セント・ジョーンズ・ワート…うつ病、更年期障害の改善に使う

欧州では約200種類のハーブが西洋ハーブ医薬品として承認されています。日本では承認される西洋ハーブの数がまだまだ少なく、例えばセント・ジョーンズ・ワートは日本で医薬品での承認はありませんが、食品などので購入可能な場合があります。