Blog
ブログ

vol.79 高麗人参について

2022年5月18日

高麗人蔘(こうらいにんじん)とは、ウコギ科の多年草であり、別名御種人蔘(おたねにんじん)です。原産地は中国遼東半島から朝鮮半島にかけての地域と言われ、中国東北部やロシア沿海州にかけて自生しています。薬用又は食用に用いられています。古くから薬効が知られ珍重され、しかしその栽培が難しく、18世紀初め李氏が朝鮮で初めて栽培に成功しました。現在主な産地として、韓国では忠清南道錦山郡と仁川広域市江華郡、北朝鮮開城特別市が知られています。中国では長白山(白頭山)の麓で「長白山人蔘」として栽培されています。

日本に高麗人蔘の野生はなく、21世紀初頭において長野県、福島県、島根県といった場所で人工栽培が行われ、会津地方、東信地方、大根島などが産地として知られてきました。しかし、栽培から収穫されるまで通常6年ほどの月日が必要であり、栽培農家の高齢化などが原因で、急速に栽培面積が減少しました。

高麗人蔘は疲労回復、滋養強壮、病中病後の体力回復、虚弱体質の改善効果、低血圧症の改善効果、性機能の回復効果、皮膚病の改善、風邪予防、血流改善、抗酸化作用、糖尿病の予防更年期障害の緩和など様々な健康効果が期待できると言われています。

高麗人蔘の効果

① 貧血の予防
高麗人蔘はヘモグロビンを持ち、赤血球を作る細胞の分裂を促進し、貧血予防効果が期待できます。
② 低血圧の予防
高麗人蔘に含まれるサポニンは、自律神経を調整する働きがある為、副交感神経の緊張を和らげ、低血圧の予防効果が期待できます。
③ ストレスの軽減
高麗人蔘に含まれるジンノセサイドという成分は、自律神経を整え、心身症や全身倦怠感などに働きかけ、ストレスの軽減効果が期待できます。
④ 美肌効果
高麗人蔘に含まれているサポニン成分は、皮膚を守る働きがあり、紫外線などの刺激から肌を守ります。

高麗人蔘を摂取する際の注意点

① 高麗人蔘は血圧上げる効果がある為、高血圧の方は摂取を避けてください
② 高麗人蔘を長期間摂取すると、不眠や動悸、頭痛を稀に引き起こすことがある為、気を付けましょう。
③ 高麗人蔘は、胎児、乳児の成長に影響を与える可能性がある為、妊娠、授乳中、子供の摂取が控えましょう。

次回は、高麗人参を使った調理例を紹介します。