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vol.194 立冬について

2022年11月7日

11月7日(月)、二十四節季の第十九番の立冬(りっとう)です。

「暦便覧」によると、「冬の気立ち初めていよいよ冷ゆれば也」、意味としては立冬から立春の前日までが冬、日が短くなり時雨が降る季節に、北国や高山からは初雪の知らせが届き、関東では空っ風が吹く頃になります。

「立冬」は「冬が立つ」と書いて、冬の兆しが見えはじめ、冬の始まりとします。枯らしが吹き、木々の葉が落ち、早いところでは初雪の知らせが聞こえてきます。真冬の寒さに備えて冬の準備を始め、「こたつ開き」の時期でもあります。

「立冬の三候」

1 「初候」…山茶始開(つばきはじめてひらく)、11月7日から11月11日頃、山茶花(つばき)が咲き始める頃、冬枯れの景色の」中で、大輪の山茶花(つばき)の花はより一層目立ちながら、綺麗に咲き誇ります。

2 「次候」…地始凍(ちはじめてこおる)、11月12日から11月16日、冬の冷気の中で、大地が凍り始める頃になり、朝は霜が降り、場所によっては霜柱がみられるところもありますが。しかし、塗装が多くなり、霜柱をみる機会が段々少なくなります。夜の冷え込みが一層厳しくなり、部屋の窓の結露にも注意が必要になり、サクサクと霜柱を踏みしめる感触が楽しめる季節になります。

3 「末候」…金盞香(きんせんかさく)、11月17日から11月21日頃、水仙の花が咲き始める頃、漢字の読みからは、金盞花(きんせんか)を連想してしまいそうですが、水仙の花のことを表しています。ここでいう金盞(きんせん)は金の盃(さかずき)という意味で、花の内側の黄色い部分を金の盃に見立て、水仙を指しています。なお、水仙には、黄色いうち側の金の盃に、白い外側の分を銀の台に見立てた「金盞銀台」という異名もあります。水仙は上品な香りと、育てやすさから人気のある花になります。

立冬の過ごし方と食事の風習

●ちょうど立冬の頃、「亥の子の日」が巡ってきます。「亥の子の日」とは、本来旧暦10月の最初の亥の日のことを言い、今は11月の第一亥の日(2022年11月6日)を指すのが一般的です。日本の文化に深く関わる陰陽五行説において「亥」は水にあたり火に強いとされている為、「亥の子の日」に「こたつ開き」や「炉開き」(昔は火を使うこたつや炉が使用していた為)をすると火事にならないと言われてきました。現在は火を使うこたつや炉ではないが、暖房器具を準備する好機になっています。

●「亥の子餅」を食べること、収穫祝いや無病息災、子孫繁栄を祈願する習わしが主に関西で見られ、茶道の炉開きでも、亥の子餅を食べるところが多いです。