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VOL252 蕗の薹について

2023年2月9日

蕗の薹(ふきのとう)とは、キク科フキ属の多年草であり、雌雄異株、早春の花茎を蕗の薹(ふきのとう)と称します。春の山菜として知られる「蕗の薹」は、一見フキと全く別の植物のようにも見えますが、実に蕗の薹(ふきのとう)はフキの花を指します。

蕗の薹(ふきのとう)は、春先に一斉に芽を吹きたします。自生している天然物は、雪が溶け始める頃に出てきます。蕗の薹(ふきのとう)は古くから食用に利用されており、独特な香りや、苦みを、香辛料として使用し、早春の食材として、てんぷら、あえ物に広く利用されています。

蕗の薹の効能

1、 蕗の薹に含まれているビタミンEは、強い抗酸化作用がある為、細胞の老化防止に作用し、アンチエイジング効果が期待できます。また、血行を促進し、冷え性を改善したり、血液中のLDLコレステロールを抑制したり、ホルモンバランスを整えて更年期障害や自律神経失調症を予防したりするなどの効果が期待できます。

2、 含まれているビタミンKは、正常な止血を促すビタミンになります。また、カルシウムが骨に沈着することを促すので、丈夫な骨作りや骨粗鬆症の予防効果も期待できます。

3、 蕗の薹に含まれているカリウムは、過剰なナトリウムを排出することで、細胞内外の水分量や浸透圧を調節することが大きな役割になります。体内余分な水分を排出する効果がある為、むくみの改善効果が期待できます。また、筋肉の収縮を正常化させる効能もあります。

4、 蕗の薹に含まれている銅は、体内で約10種類の酵素の材料になり、栄養の代謝を促します。また、鉄分の利用をサポートすることで、造血作用による貧血予防効果が期待できます。さらに、骨や皮膚、血管壁の健康を維持する効能もあります。

5、 蕗の薹に含まれている食物繊維は、満腹感を得られることでダイエット効果が期待できます。また、血糖値の上昇を緩やかにする働きがある為、糖尿病の予防、改善効果が期待できます。さらに、腸の蠕動(ぜんどう)w促し便秘解消にも役に立ちます。

蕗の薹の選び方

 蕗の薹は鮮度がとても重要で、摘んだばかりの物はとても清々しい香りがし、エグミも少ないのですが、時間とともにアクが強くなり、苦みやエグミも増してきます。

●形が丸く、緑色の鮮やかな物を選びましょう

●外皮に艶とハリがある物を選びましょう

●根元の切り口が黒ずんでいない物を選びましょう

●締まりがあり、蕾がまだ固く閉じていて、周りの葉で花芽が見え始めるぐらいまでの物を選びましょう

●大きくなり過ぎた物は苦みも強すぎて美味しくないので、小ぶりの物を選びましょう

蕗の薹保存方法

●なるべく、早めに食べることがお勧めします

●蕗の薹は乾燥しやすい為、ポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に保存しましょう

●冷凍する場合、下茹でして、アクを抜いた状態で冷凍し、使うときは自然解凍であえ物や汁物などに使いましょう

蕗の薹に関する注意点

●蕗の薹に含まれている「ピロリジジンアルカロイド類」と呼ばれる天然の毒が含まれています。ピロリジジンアルカロイド類は水に溶ける為、あく抜きの過程で減らすことができますが、あく抜きせずに食べることがよくあります。蕨(わらび)にも含まれている成分で、今のところ健康被害等は報告されていませんが、それでも大量に摂取することは控えましょう。

●蕗の薹の根っこは毒性が強い為、食べるのは控えましょう

●蕗の薹と同時に芽を出す山菜に、福寿草(ふくじゅうそう)というものがあるが、この芽は有毒であるため、山菜を自分で取りに行く際は、間違って取らないように気を付けましょう

次回は、蕗の薹使った調理例を紹介します。