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VOL267 雛祭り

2023年3月3日

 雛祭り(ひなまつり)とは、女の子の健やかな成長と健康を願う、3月3日の「桃の節句」の行事を称します。「桃の節句」と呼ばれるようになったのは、旧暦の3月3日の頃に主の花が咲くことや、桃は魔除けの効果を持つと信じられていたことから由来しているというのです。江戸時代までは和暦(太陰太陽暦)の3月3日(現在の4月頃)に行われていたのです。明治の改暦以降はグレゴリオ暦(新暦)の3月3日に行うことが一般的になっています。但し、一部の地域では、引き続き旧暦の3月3日に祝うか、新暦の4月3日に祝うことにしています。

雛祭りは、人形(ひとがた)の風習、「天児(あまがつ)」、這子(はうこ)などによる祓いの信仰、「ひいな遊び」などの行事が融合したものと考えられます。雛壇(ひなだん)は平安貴族の姿を模した物ですが、雛人形の始まりの一つに、平安貴族の子女の遊びとして「ひいな遊び」というのがあります。また、雛人形は、昔の人形(ひとがた)や流し雛の風習の通り、お雛様に女の子の穢れ(けが)を移し厄災を身代わりに引き受けてもらう為だと言われています。

雛祭りの食べ物

●ひなあられ

 雛祭りで定番の食べ物として知られているのはひなあられになり、菱餅を外でも食べやすくするために砕いて焼いたのが発祥と言われています。ちなみに、関東では甘いポン菓子が、関西では塩味のおかきになり、地域によっては様々な種類があります。

●菱餅

 菱形は、成長や繁栄のシンボルとして古くから親しまれている形になります。桃の節句の菱餅には、女の子の健やかな成長と豊かな人生が幾久しく続いていきますようにとの願いを込められています。菱餅の色には意味が込められ、「桃色は魔除け」、「白色は清浄」、「緑色は健康」とそれぞれ表しています。

●白酒・甘酒

 雛祭りの歌にも登場する白酒はアルコールが含まれている為、大人だけ楽しめます。お子様はアルコールなしの甘酒を飲みます。白酒には厄除けのいみがあり、江戸時代から雛祭りに取り入れられるようになったと言われています。

●ちらし寿司

 ちらし寿司は雛祭りのみならずお祝いの席でよく食べられている、華やかな一品になります。縁起のいい具材を酢飯にのせ、たくさんの願いを込められています。

◎ちらし寿司に込められた思い

海老…腰が曲がるまで健康で長生きできるように

蓮根…先が見通せるように

豆…健康でマメに働けるように

錦糸卵…金運、財運あるように

人参…根を張って生きていくように

沢山の具材を入れること…生涯食べ物に困らないように

●蛤のお吸い物

 ちらし寿司に添える汁物として、蛤のお吸い物がお薦めになります。蛤は対の貝殻でなければぴったり合わない特徴がある為、良い結婚相手と結ばれますようにという願いを込めており、多く取り入れられています。

各地雛祭りの行事

●静岡県「可睡斎雛祭り」

●福岡県「柳川雛祭り」

●山形県「傘福雛祭り」

五節句とは

人日(じんじつ) ……1月7日

上巳(じょうし) ……3月3日

端午(たんご)  ……5月5日

七夕(しちせき) ……7月7日

重陽(ちょうよう)……9月9日