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VOL289 清明について
2023年4月5日
今日は4月5日(水)、二十四節季の第五番目の清明(せいめい)です。
「暦便覧」によると、「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何を草としれる也」、清浄明潔を略して「清明」になり、晴れ渡った空には当に清浄明潔という語相応しく、万物が清らかに生き生きとした様子を表しています。花が咲き、蝶が舞い、空は青く澄み渡り、爽やかな風が吹く頃になります。あまり馴染みのない「清明」ですが、沖縄や中国では大切な行事の日になり、お墓を掃除し、先祖様を供養し、お盆のような行事が行われます。
「清明の候」とは、清明の日から、次の節季「穀雨(こくう)」の前日まで使うことができます。今年の穀雨は4月20日の為、4月5日から4月19日までは「清明の候」と称することができます。
「清明の三候」
1 「初候」…玄鳥至(つばめきたる)、4月5日から9日頃、冬の間、暖かい東南アジア島々で過ごしていた燕(つばめ)が海を渡って、日本にやってくる頃になります。燕(つばめ)の飛来は、本格的な春と農耕シーズンの到来を表しています。
2 「次候」…鴻雁北(こうがんかえる)、4月9日から4月14日頃、燕(つばめ)とは反対に、冬の間を日本で過ごした雁が北のシベリアへと帰っていく頃になります。雁は「かり」とも呼ばれ、「鴈」と書くこともあります。ちなみに、「カリカリ」という鳴き声が名前の由来ともいわれています。
3 「末候」…虹始見(にじはじめてあらわる)、4月15日から4月19日頃、春が深くなるにつれ、空気が潤ってくるので、この時期から綺麗な虹が見られることができるようになります。虹が虫偏なのは、空にかかる虹を大きな蛇と見たてた為とされています。
清明の花
●アネモネ
アネモネは、一つの花茎に赤、ピンク、紫、白などの大きな花を咲かせるので、一輪でも存在感のある花です。アネモネとはギリシャ語で「風」の意味で、花言葉は「はかない恋」になります。
清明の食べ物
●サザエ
サザエは、春から夏が産卵期になるので、春から初夏が旬の時期とされています。ちなみにサザエは「小さい家」という意味であり、「ささ」が小さいを表し、「え」が家を表しているとされています。
●みつば
野草だったみつばは、江戸時代から栽培されるようになり、葉が三つに分かれていることから、名前が付けられるようになったというのです。
●新じゃがいも
新じゃがいもは秋からのじゃがいもと比べ、葉や茎がまだ青い状態の時に収穫し保存されるので、小ぶりで鮮やかな色をしているのは特徴になります。皮が柔らかく、みずみずしいです。
清明の行事
●十三詣(じゅうさんまいり)
数え年で13歳になる子供たちが、虚空蔵菩薩を参拝し、知恵や福徳を授かり、好きな感じを一字書いて「お身代わり」として捧げます。