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VOL312 韮について

2023年5月15日

 韮(にら)とは、ネギ科ネギ属に属する多年草、食用する野菜の一つです。中国原産で、欧米では栽培されておらず、東洋野菜を代表する野菜になります。韮(にら)は通年流通している旬がないと思われがちですが。また、スタミナ料理によく使われていることから、夏のイメージが強いですが、実に韮の旬は春から初夏にかけて、春に出始めた葉は柔らかく、香りも強く、とても美味しいです。

 韮(にら)はとても栽培しやすい野菜になり、春に出てきた葉を根元近くから刈り取り、その後からまた次の新しいはが伸びてきて、そうやって年に3回程度は収穫できると言われています。しかもそうやって収穫後も株のまま冬を越し、来年また収穫できます。ちなみに株がどんどん大きくなっていく為、株分けして数年収穫が続けられます。

ニラの呼び名

日本では「古事記」や「万葉集」にも出てくるほど古くから知られていた野菜の一つで、地方によって様々な呼び名で親しまれています。

例えば

二文字(ふたもじ):千葉県上総地方

ジャマ:新潟県中越地方

韮葱(にらねぎ):静岡県と鳥取県等の一部)

乞食根深(こじきねぶか):愛知県と岐阜県の一部

トチ:奈良県山辺郡、磯城郡

キリピラ:沖縄県島尻郡

チリブラ:沖縄県那覇市

ンーダー:沖縄県与那国島

英名:Chinese chive

中国名:韮菜

ニラの効能

1、 韮に含まれているアリシンは、硫化性アリルの一種であり、ビタミンB1の吸収を助け、疲労回復や滋養強壮効果が期待できます。また、免疫力の向上効果、がんの予防効果があると言われています。さらに、血行促進により冷え性の改善効果、動脈硬化の予防、血栓の予防効果も期待できます。

2、 韮に含まれているβ-カロテンは、抗発がん作用や免疫賦活作用で知られています。また、体内でビタミンAに変換され、髪の健康維持や、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持等に役に立ちます。

3、 韮に含まれているビタミンEは、強い抗酸化作用があり、活性酸素を抑え体内の不飽和脂肪酸の酸化を防ぐ働きがあり、動脈硬化や心筋梗塞等の生活習慣病の予防効果が期待できます。

4、 韮に含まれている葉酸は、赤血球を熟成させる為に欠かせいない栄養素になります。葉酸が不足すると葉酸欠乏症になる恐れがあり、貧血を引き起こす原因の一つになります。

5、 韮に含まれている食物繊維は、100gあたり2.7gになり、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維両方とも入っているため、お腹の調子を整え、便秘解消効果が期待できます。

6、 韮に含まれているカリウムは、体内に余分な水分を排出する手助けしてくれるため、むくみ解消効果が期待できます。

ニラの選び方

●葉の色の緑が濃く、艶のある物を選びましょう

●束の根元を持ち、ハリがあって大きく曲がらない物を選びましょう

●根元の切口が瑞々しい物を選びましょう

🔴萎びてグニャと先がだれるような物を避けましょう

🔴葉の色の緑が薄くなり、黄色みを帯びている物を避けましょう

🔴葉は折れると傷み始めの証になり、避けましょう

の保存方法

韮は鮮度が落ちてくると香りも弱くなりますので、なるべく早く使いましょう

⚫︎葉が折れないようにキッチンペーパーなどで包み、ポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に立てて保存しましょう

⚫︎韮を乾燥しないようにカットし、容器に入れ水に浸して、冷蔵庫に保存し、凡そ一週間程度シャキシャキした状態をキープできる

韮の調理ポイント

⚫︎炒め物などは火が通りやすい為、生のまま投入し、素早く仕上げること

⚫︎茹でる際は歯ごたえを残す程度がお勧め、沸騰したお湯の中、1分程度に

⚫︎韮に含まれている香り成分が揮発性のため、加熱により香りは弱まる

⚠注意ポイント

⚫︎韮の匂い成分であるアリシンは、刺激が強いため、食べ過ぎると胃腸の調子が悪くなる恐れがある

⚫︎韮に含まれている不溶性食物繊維は、取りすぎると便秘がさらに酷くなる恐れがある

⚫︎1日の摂取量の目安は約100g