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VOL318  純菜について

2023年5月23日

純菜(じゅんさい)とは、スイレン目ハゴロモモ科に属する多年生の水草の一種であります。水底の地下茎から水中に茎を伸ばし、そこ生じた葉を水面に浮かべる浮葉植物であり、又水上に花をつけることもあります。

純菜(じゅんさい)の若い茎や葉は粘液質を分泌し、これで覆われた若芽を吸い物やスープ、酢の物などの食材にもなります。食用となるのは葉が開く前の蕾のような芽の部分と茎、花の蕾を手作業で摘み取ったものです。また、秋田県では木舟を浮かべて、「採り子」が純菜を収穫する風景が初夏の風物詩として有名です。

日本の他に中国をはじめとするアジア諸国から、オーストラリアなどの温帯域に分布しているとされ、水温が一定の綺麗な池沼に生育、又は栽培されています。日本ではその昔各地に自生し、古くから沼縄(ぬなわ)と呼ばれ、今では環境の変化などでその姿はほとんど見られなくなり、東北などで栽培されているものとなっています。

収穫された純菜は寒天状の膜に包まれ、プリプリする歯ごたえとツルっとした食感を楽しみます。純菜は初夏から夏が旬になり、収穫早いものは4月頃から、出始めの4月から6月頃に取れるものが「一番芽」と呼ばれ、6月から7月頃取れたものが「二番芽」、7月以降が「三番芽」と呼ばれています。

純菜の効能

1、 純菜に含まれているポリフェノールは、緑色の素となっている色素成分で、緑茶などにも含まれていることで知られ、優れた抗酸化作用を持っています。また、脂肪の蓄積を抑制し、コレステロール値を低下させる働きもあり、生活習慣病予防や、動脈硬化、心疾患の予防効果も期待できます。さらに、コラーゲンなどの美肌に役に立つ物質の分解を抑える作用も報告され、弛みや皺(しわ)の発生を抑制する効果も期待できます。

2、 純菜に含まれているβ-カロテンは、抗酸化作用があり、免疫力の向上効果が期待できます。また、体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持に役に立ちます。さらに、細胞の正常な働きを保つ役割も果たします。

3、 純菜に含まれている食物繊維は、水溶性食物繊維のため、便秘の改善効果が期待できます。また、血中のコレステロール値を下げる効果が期待できます。

4、 純菜に含まれているカリウムは、体の水分バランスを保ち、ナトリウムを排出して正常な血圧を保つ効果があるとされています。また、体内の余分な塩分を排出することから、むくみの解消にも効果があると言われています。

5、 純菜に含まれているカルシウムは、丈夫な骨や歯の生成をサポートするほか、神経の興奮を鎮める働きがあるとされています。

純菜の選び方

◎生の状態で選べる場合

芽の部分が小さく、ゼリー状の部分が多い物を選びましょう

⚫︎生の状態袋で売られている・・・食べるために、下準備が必要

沸騰したお湯に入れ、1分ほど茹で、素早く冷水に冷やす

⚫︎水煮や酢漬けの状態で売られている

袋から出してすぐ使えるが、酢の酸味が気になる方は食べる前に水に30分ほど漬け、酢抜きすることをお勧め

純菜の保存方法

⭕️生の純菜は鮮度が命、早めに使い切ること

⚫︎基本的に冷蔵庫で保存すること