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VOL389 白露について

2023年9月8日

 今日は9月8日(金)、二十四節季の第十五番の白露(はくろ)です。
「暦便覧」では、「陰気ようやく重なりて、こごりて白色となれば也」、と説明をしています。夜の間に大気が冷え込み、草花や木に朝露(あさつゆ)が宿り始め、野には薄の穂が顔出し、秋の趣がひとしおかんじられ、空が高くなり、本格的な秋の到来を感じられる頃になります。日中の暑さも和らぎはじめ、朝夕の心地よい涼風に、幾分の肌寒さも感じさせる涼風が混じり始めます。

「白露の候」とは、白露の日から、次の節季「秋分(しゅうぶん)」の前日まで使うことができます。今年の秋分は9月23日の為、9月8日から9月22日までは「白露の候」と称することができます。

「白露の三候」
「初候」…9月8日~9月12日頃、草露白(くさのつゆしろし)、草花の上に降りた朝露が、白く涼しく見え頃になります。夏から秋への変わり目、「露が降りると晴れ」という言葉があり、一日の天気を伝えてくれます。
「次候」…9月13日~17日頃、鶺鴒鳴(せきれいなく)、鶺鴒の声が響き渡る頃になります。鶺鴒(せきれい)は水辺を好む鳥の為、川の上流に行くほど多く見られ、町中ではあまり見かけられないかもしれませんが、民家の軒下などにも巣を作ります。
「末候」…9月18日~9月22日頃、玄鳥去(つばめさる)、暖かくなる春先に日本にやってきた燕(つばめ)が暖かい南に帰って行く頃になります。来年の春先にまた戻ってくるので、しばしのお別れとなります。

白露の食べ物
●秋刀魚(さんま)
 秋の味覚の代表である秋刀魚、美味しい秋刀魚は皮がピンとハリ、背が青黒く光っています。頭から背中にかけて盛り上がり、口先が黄色をしているのは脂が乗っている証です。

●南瓜(かぼちゃ)
 おかずにもお菓子にも使える南瓜は、免疫力を高めるβ-カロテン、冷え症改善に良いビタミンEが多く含まれているので、季節の変わり目である現在の時期にぴったりな食材になります。

白露の花
●鶏頭(けいとう)
 鶏の鶏冠のような花を咲かせることから、この名前が付けられました。鶏冠系、久留米系、キルドシー系、プルモサ系と四つの系統に分かれており、草丈や花の形は様々です。

白露の行事
●中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)
 旧暦8月15日は満月にあたり、「中秋の名月」又は「十五夜」とも呼びます。ちょうど里芋の収穫時期でもあるので「芋名月」とも呼ばれています。日本では月見団子やススキをお供えしますが、地域によっては芋や栗もお供えられます。