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VOL397 ノパールについて

2023年9月21日

 ノパールとは、サボテン科のウチワサボテンの若い茎節のことを称します。古くからメキシコで食用されていたほか、様々な効能を持ち、民間薬としても用いられてきたことで知られています。数多くあるサボテンの中で「オプンティア・フィクス・インディカ」という品種群の中で、食用にされるのは主に5種類ほどだそうです。
 
 ノパールは、楕円形で表面に規則的に鋭い棘が並んでいます。厚みは1cm程度で表面と中の白い部分が食用となります。ナイフで削ぎ落とした状態で棘を抜き、少し青い香りが出てきて、切るとオクラほどではないですが、ぬめりがでてきます。生のままでも食べられ、サクッとした歯触りと、少し酸味が口に広がり、強い癖はなく、言わなければサボテンとは分からないです。
 
 国内では、かつて宮崎県サボテンハーブ園で栽培され、レストランでもサボテンのステーキが提供されていましたが、2005年に閉園してしまいました。現在は愛知県春日井で栽培され商工会議所などにより「春日井サボテンプロジェクト」の一環として「春日井ノパル」として特産化がすすめられています。ちなみに「春日井ノパル」の収穫は4月頃から11月までになり、今は旬の時期になります。
 
 ノパールには18種類のアミノ酸が含まれており、血糖値を下げるとともに、食欲を抑えて身体に栄養分を取り込む働きがあります。また、脂肪の形成を抑制し、脂肪の分解と排泄を増進する働きもあるため、ダイエット食にお勧めの食材になります。更に、有効成分である食物繊維が豊富なので、腸内環境を整えるほか、ネバネバ物質であるムコ多糖体が胃酸の過多分泌を防ぎ、胃腸粘膜の保護をする働きもあります。生活習慣病の予防や改善効果が期待できます。