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VOL409 寒露について

2023年10月10日

10月8日(日)、二十四節季の第十七番の寒露(かんろ)です。
「暦便覧」によると、「陰寒の気に合って、露むすび凝らんとすれば也」、意味としては、冷たい露の結ぶ頃、秋もいよいよ本番になり、菊の花が咲き始め、山の木々の葉も紅葉の準備に入ります。寒露になれば、夜が長くなり、露が冷たく感じられる頃に、朝晩の冷え込みはきつくなります。空気が澄んだ秋晴れの過ごしやすい日が多くなり、夜空を見上げると、より美しく綺麗に輝く月が見られます。
「寒露の候」とは、寒露の日から、次の節季「霜降(そうこう)」の前日まで使うことができます。今年の霜降は10月24日の為、10月8日から10月23日までは「寒露の候」と称することができます。

「寒露の三候」
1 「初候」…鴻雁来(こうがんきたる)、10月8日から10月12日頃、燕と入れ違いに雁が来たから渡ってくる頃になります。雁は日本で冬を過ごし、暖かい春になるとシベリアの方へ帰って行きます。ちなみに、毎年初めに訪れる雁を初雁(はつかり)と呼びます。

2 「次候」…菊花開(きくのはなひらく)、10月13日から10月17日頃、菊の花が咲く頃になり、菊の展示や菊まつり、品評会が行われ、菊には不老長寿の薬効があるとされ、旧暦9月9日の重陽の節句には、菊の花を浮かべた菊花酒を飲む風習があります。

3 「末候」…蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)、10月18日から10月22日頃、蟋蟀(こおろぎ)が戸口でなく、この候の蟋蟀は夏から冬にかけてみられ、鈴のような音色を響かせています。

寒露の食べ物
●栗(くり)
 国産の栗は、中国やヨロッパの栗より大きく、風味が良くとされています。そのため、食べ方はシンプルで茹で栗や栗ご飯がお勧めです。ずっしりと重みがあり、皮に光沢のある物を選びましょう。
●はたはた
 秋田の郷土料理にはなくてはならない存在であるはたはたは、「ぶりこ」と呼ばれる卵には、旨みが濃縮されているため、ねっとりと濃厚です。ちなみに、「ぶりこ」によって商品価値が決まるそうです。
●青梗菜(ちんげんさい)
 青梗菜は、ミネラル豊富な緑黄色野菜です。原産地の中国では3000年も前から食べられていたそうです。そのため、多くの中華料理に使用されています。
●柘榴(ざくろ)
 6月から7月に花を咲かせる柘榴は、10月が食べころになります。国産の柘榴は酸味が強いので、トッピングやジュース、シャーベットなどに使用されています。ちなみに、甘みが強い輸入品の方がお勧めです。

寒露の行事
●体育の日
 国民の祝日である体育の日は「スポーツに親しみ、健康な心身を培う」ことを趣旨としています。1946年の東京オリピック開会式が行われた日として、10月10日が体育の日でしたが、2000年より10月の第二月曜に変更されました。