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VOL484 紅菜苔について

2024年2月6日

紅菜苔(こうさいたい)とは、アブラナ科アブラナ属の二年草で、中国原産となり、春先からつぎつぎと抽苔(ちゅうだい)してくる紅紫色の花茎を利用する野菜のことを称します。中国では唐の時代から栽培され、我が国へは昭和時代に渡来し、冷涼な気候が好み、葉は緑色で葉脈や葉柄、茎が紅紫色をしています。紅菜苔は多少ぬめりがあり、菜の花のような苦みもなく、味にくせもなく、茎はほんのりとアスパラガスのような甘味を感じ、軽い歯触りで、非常に美味しい野菜です。
紅菜苔は全国各地で栽培されていますが、大規模に生産出荷されているとことがあまりなくて、個々の農家で作れたものが直売所などで売られています。紅菜苔は12月頃から収穫が始まり、3月頃までが旬となります。

紅菜苔の効能
1、 紅菜苔に含まれている赤紫の色素は、アントシアニンと言われ、水溶性のポリフェノールなので、茹でてしまうと菜の花と同じように緑に変化します。アントシアニンは、強い抗酸化作用をもち、ブルーベリーなどにも多く含まれ、目の働きを高める効果や眼精疲労を予防する効果があります。ちなみに、酢に入れて茹でると紅菜苔の中にあるアントシアニンを見ずに溶かさずに保ったまま茹でることができます。

2、 紅菜苔に含まれている鉄分は、不足しやすく鉄欠乏性貧血(てつけつぼうせいひんけつ)になってしまう可能性がある為、積極的に摂りたい栄養素になります。また、鉄分は全身に酸素を運んでくれるだけでなく、疲労回復、免疫力向上にも効果が期待できます。

3、 紅菜苔に含まれているβ-カロテンは、がんの発生を抑制したり、免疫力アップにも効果があるとされています。また、β-カロテンは体中に吸収することによってビタミンAに変換され、髪の健康維持や粘膜の健康維持、呼吸器系を守働きもあるとされています。

4、 紅菜苔に含まれているカリウムは、体内の余分な塩分の排出を促し、利尿作用があり、むくみ予防、解消効果が期待できます。また、血圧を下げる効果もあります。また、運動後の内臓疲労の修復に役に立ちます。

紅菜苔の選び方
●なるべく花が咲いていない若い物を選びましょう
●葉や茎がしゃきっとした新鮮な物を選びましょう
●切り口を確認、変色していない物を選びましょう
●茎が太すぎず、細すぎない物を選びましょう

紅菜苔の保存方法 
●剥き出して置いておくとすぐに萎びてしまう
●濡らしたキッチンペーパーや新聞紙で包み、ポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に保存しましょう
●できれば根の部分を下にして、立てて入れておきましょう