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VOL508 行者大蒜について

2024年3月13日

写真出典:https://www.saihok.jp/hokkaido/topics/gyouja/

行者大蒜(ぎょうじゃにんにく)とは、ユリ科ネギ属の多年草で、国内では近畿以北から北海道にかけて分布しています。名前の由来は、東北より南では高山でしか見られませんので、「行者(ぎょうじゃ)が食べる大蒜(にんにく)」ということから名付けられたという説があります。
行者大蒜は初夏に葱坊主と同じような花を咲かせ、それからできる種と株から出てくる新芽で増えていきます。にんにくと同じような香りがあり、滋養強壮に強い効果があると言われ、北海道では古くから山菜として食べられてきました。流通しているものの多くは北海道のもので、近年各地でも栽培者が増えつつあり、東北や長野県などからも出荷されるようになってきました。
行者大蒜は1月頃からハウス栽培物が出始め、3月頃には北海道南部の天然物が出回り始めます。ハウス物の旬は2月から3月に、天然物の食べ頃は4月中旬から5月いっぱいとなります。

行者大蒜の効能
1 行者大蒜に含まれているアリシンは、硫化アリルの一種で、大蒜特有の匂いのもとになる成分です。アリシンは、ビタミンB1の吸収を助け、疲労回復や滋養強壮に効果があると言われています。また、アリシンには免疫力を高め、がんの予防効果、血行促進により、冷え性や動脈硬化、血栓の予防効果も期待できます。さらに、アリシンには強い殺菌作用があり、恐ろしい結核菌、ブドウ球菌、赤痢菌(せきりきん)、チフス菌などを含め、広範囲の菌に対して、抗生物質として働くことが確かめられましたそうです。
2 行者大蒜に含まれているβ-カロテンは、強い抗酸化作用があり、体内の活性酸素を消去して動脈硬化やがんなどの生活習慣病の予防にも効果が期待できると言われています。
3 行者大蒜に含まれているビタミンKは、カルシウムを骨に定着させる働きがあり、骨を丈夫にする効果が期待できます。

行者大蒜の選び方
⚫️葉が開いてない物を選びましょう
⚫️株がしっかりと太っている物を選びましょう
⚫️葉先までみずみずしくハリがある物を選びましょう
⚫️根本の切り口が新しい物を選びましょう

行者大蒜の保存方法
⚫️乾燥しないように、根元を濡らしたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れ、なるべく立てた状態で冷蔵庫の野菜室に保存しましょう