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VOL593 大暑について

7月22日(月)、二十四節季の第十二番の大暑(たいしょ)です。「暦便覧」によると、「暑気いたりつまりたるゆえんなれば也」、大暑はとは最も暑い頃という意味であるが、実際最も暑くなるのはもう少し後、夏の土用の時期になります。体力を保つために鰻を食べる「土用の丑」や、各地でお祭り、花火大会もこの時期にたくさん開かれ、夏の風物詩が目白押しです。また、学校は夏休みに入り、空には雲の峰が高々と聳えるようにもなります。
「大暑の候」とは、大暑の日から、次の節季「立秋(りっしゅう)」の前日まで使うことができます。今年の立秋は8月7日(水)の為、7月23日から8月6日までは「大暑の候」と称することができます。

「大暑の三候」
1 「初候」…桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)、7月22日から7月26日頃、盛夏を迎える頃には、卵形の実を結びます。桐は伝統的に神聖な木とされ、豊臣秀吉などの天下人が好んだ花であり、現在も日本国政府の紋章として使用されています。
2 「次候」…土潤溽暑(つちうるおうむしあつし)、7月27日から8月1日頃、熱気が纏わり付く(まとわりつく)蒸し暑い頃になります。私たちは、この暑さを打ち水などで凌ぐ(しのぐ)ことしかできませんが、木や草花は緑を益々濃くして夏を歓楽(かんらく)しているようです。
3 「末候」…大雨時行(たいうときどきにふる)、8月2日から8月6日頃、夕立や台風などの夏の雨が激しく降る頃になります。綺麗な青空に湧き上がる入道雲は、夕立を教えてくれます。雲の頭が坊主頭に見えることから、入道雲と呼ばれています。

大暑の食べ物
●ゴーヤー
沖縄県の特産物であるゴーヤーは、独特の苦味があり、水にさらしたり塩揉みをしたりすることで苦味が軽減されます。
●ズッキーニ
ズッキーニにはビタミンCが豊富に含まれ、コラーゲンの生成を促す効果が期待できます。また、カリウムは体内の余分なナトリウムを排出に、むくみ解消効果がきたいできます。さらに、葉酸は細胞の生まれ変わりを促進する効果があると言われています。

大暑の花
●白粉花(おしろいばな)
黒い種の中にある白い粉を少女たちがおしろい代わりにして遊んでいたことから、この名前が付けられたというのです。花は夕方に開き始め、翌朝に萎んでしまうことから、夕化粧とも呼ばれています。

大暑の行事
●ねぶた祭/ぬぷた祭
「ねぶた(ねぷた)」という言葉は「眠り」が元で、睡魔をはらう「眠り流し」という意味合いからきているという説があります。また、7月7日の夜に灯籠と一緒に穢れ(けがれ)を川や海に流して無病息災を祈る行事だった「七夕祭り」があり、その灯籠(とうろう)が「ねぶた」と呼ばれたことから「なぶた流し」隣、今の青森ねぶた祭のねぶたの海上運行がその名残となっている説もあります。現在は、たくましい武者の絵が描かれた灯籠がまちを練ります。

大暑の虫
●カブトムシ
カブトムシはいつの時代も夏の昆虫の王様で、にょきっと頭に生えた立派な角、相手の虫をひっくり返してしまう様子は迫力があります。

大暑の魚
●金魚(きんぎょ)
夏祭りの定番であり、子供から大人まで人気のある「金魚すくい」。金魚とは中国語金余と同じ発音で、お金が余ることから金運上昇の意味があり、縁起物とされています。

VOL592 乾姜について

乾姜(かんきょう)とは、ショウガ科ショウガの根茎を湯通し、又は蒸した物を称します。
生姜は生の状態を称し、吐き気や食欲不振を改善する健胃作用、解熱や咳止めなど効果があるとされています。ちなみに生姜の場合、微温性で発散発汗作用で、熱を冷ます効果があり、風邪症状の緩和、解熱作用があるとされています。
乾姜は、生のしょうがに熱を加えることによって、成分量の変化により、効能が変わることとなります。乾姜は、身体を中から温める作用があり、胃腸の冷えている下痢や便秘、腹痛になりやすいです。乾姜は大熱性といった温かさが持続する効果があるため、冷え性改善には生のしょうがより効果的とされています。

乾姜について
1、 乾姜含まれているギンゲロールは、抗酸化作用があり、アンチェイジング効果が期待できます。また、免疫力アップや、殺菌作用から胃腸の調子の改善や風邪予防効果も期待できます。
2、 乾姜に含まれているショウガオールは、血管を拡張させ、血行を良くする効果があるとされ、冷え性予防や生理痛の鎮痛効果が期待できます。

VOL591 白芍について

白芍(びゃくしゃく)とは、ボタン科の芍薬(しゃくやく)の根を乾燥したもので、皮を除去したものを白芍(びゃくしゃく)と称します。ちなみに皮付きのものを赤芍(せきしゃく)と称します。豆知識としては、芍薬の「芍」は薬を意味します。芍薬は「薬中の薬」という意味です。芍薬は、鎮痛、鎮痙薬として知られ、筋肉とくに腹直筋を緩和する効果があるとされています。

白芍について
1 白芍(びゃくしゃく)に含まれているペオニフロリンは、鎮痛鎮静効果が期待できます、また、筋弛緩、抗痙攣(けいれん)、血管拡張、抗炎症など幅広い効果が報告されています。さらに、肩こり、筋肉のこり、腹痛、身体疼痛、手足のひきつれ、胃痙攣、下痢などの応用もできるとされています。
2 白芍は薬酒として使用し、アルコールとの相乗効果により、さらに緊張を緩めて、血の巡りをよくする効果があると言われています。
3 白芍は女性ホルモンのバランスを整える効果があるとされ、更年期障害や生理不順、生理痛など女性特有の疾患に対しても効果を発揮します。
4 白芍は精神安定効果があるとされています。

VOL590 紫蘇梗について

紫蘇梗(しそうこう・しそきょう)とは、シソ科の一年草であり、シソやちりめん紫蘇の茎を用いることを称します。中国原産で、2000年前から栽培されています。日本では平安時代以前から栽培されていました。中には、青紫蘇(あおじそ)と赤紫蘇(あかじそ)の2種類があり、薬用にも食用にもいずれ使われています。但し、紫蘇の場合交雑などで品種が変わりやすいため、薬効性を保つ為に原種に拘っています。
紫蘇は茎だけではなく、葉、種も生薬として利用されています。成長段階に合わせて芽紫蘇(めじそ)、花がついた花穂(はなほ)、実が入った穂紫蘇(ほじそ)、それぞれ日本料理に使用され、立派な薬膳となります。ちなみに、紫蘇の全体が風邪や咳、消化不良に効果があると言われています。

紫蘇について
1 免疫力アップに効果があると言われています。
2 花粉症やアレルギー症に効果が期待できます。
3 発汗を促し、冷えを取る効果があると言われています。
4 気の巡りを良くし、胃腸の働きを回復させる作用があるとされています。
5 魚介類の食中毒予防におすすめの食材となります。

VOL588 冬虫夏草について

冬虫夏草(とうちゅうかそう)とは、子嚢菌類(しのうきんるい)のきのこの一種で、土中の昆虫類に寄生した菌糸から地上に子実体を作るものとなります。中医学・漢方薬の生薬、薬膳料理、中華料理などの素材として広く使用されています。
冬虫夏草広義には、ニイニイゼミの幼虫に寄生するセミタケ、蛾の幼虫類に寄生するサナギタケなどを幅広く指します。セミタケの場合は神社の境内、庭園などに分布するニイニイゼミの幼虫に寄生します。サナギタケの場合は、雑木林で蛾の幼虫に寄生します。また、ジャングルにも多くの種が分布しており、その数は1000を超えます。
冬虫夏草狭義には、チベットなどに生息するオオコウモリガの幼虫に寄生して発生するオフィオコルディセプス・シネンシスのみを指す用例があるとされています。1中国では、チベット高原やヒマラヤ地方の海抜3000メートルから4000メートルの高山地帯で、草原の地中にトンネル掘って暮らす大型のコウモリガ科の蛾の幼虫に寄生します。チベット、青海省、四川省を中心に、雲南省、甘粛省、貴州省などでよく見られ、夏に採取されています。この種の蛾は夏に地面に産卵し、約一カ月で孵化して、土に潜り込むが、この時に冬虫夏草の真菌に感染すると、幼虫の体内で菌がゆっくり成長し、幼虫は約4年で成虫となるが、幼虫の中で徐々に増えた菌は、春になると幼虫の養分を利用して菌糸が成長を始め、夏に地面から生えます。地中部は幼虫の外観を保っており「冬虫夏草」の姿となります。

冬虫夏草について
冬虫夏草薬用の場合、国内では冬虫夏草のエキスは生体全組織におけるATPの効率的な生産を可能にし、生体全機能の向上改善に寄与すると考えられています。毒性作用は認められていなく、冬虫夏草菌類から免疫抑制物質が発見されており、それをもとにした創薬が期待されています。
冬虫夏草食用する場合、薬膳料理によく使用されています。また、四川料理における利用では、アヒルの腹にお湯で戻した乾燥冬虫夏草をつめ、ネギや生姜、紹興酒などを加えてじっくり煮るスープ「虫草鴨子(ちょんつぁおやーず)」が最も有名です。さらに、薬酒を作る材料としても使用されています。

1.https://ja.m.wikipedia.org/wiki/冬虫夏草

VOL586 鹿茸について

鹿茸(ろくじょう)とは、中国やシベリアに生息する大型謹鹿の幼角のことを称します。中国最古の薬物書である「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」にも記述があり、古来より薬用されています。
鹿の角は一年に一度生え替わり、生え替わったばかりの幼い角は「鹿茸」、生薬名は鹿茸と称します。鹿茸(ろくじょう)は、強壮・強精薬の王様的存在となります。日本の法律上鹿茸は医薬品になり、健康食品には使えません。

鹿茸について
1 鹿茸は男女に関わらず、精力減退や不妊症を改善する効果があると言われています。
2 鹿茸は造血作用や強壮作用があり、貧血改善効果が期待できます。
3 鹿茸は疲労回復、胃腸機能の改善、成長や発育の促進、免疫機能の向上にも効果が期待できます。
4 鹿茸は不整脈の改善、心臓の働きを高める効も期待できます。
5 鹿茸は酸化によっておこる体内の様々な障害や老化現象を抑える働きがあると言われています。

VOL584 人参について

人蔘(にんじん)とは、ウコギ科の多年草であり、別名御種人蔘(おたねにんじん)と称します。人参の原産地は、中国遼東半島から朝鮮半島にかけての地域と言われ、中国東北部やロシア沿海州にかけて自生し、薬用又は食用に用いられています。古くから薬効が知られ珍重され、しかしその栽培が難しく、18世紀初め李氏が朝鮮で初めて栽培に成功しましたことから、高麗人参として知られるようになりました。現在高麗人参主な産地として、韓国では忠清南道錦山郡と仁川広域市江華郡、北朝鮮では開城特別市が知られ、中国では長白山(白頭山)の麓で「長白山人蔘」として栽培されています。
人蔘は疲労回復、滋養強壮、病中病後の体力回復、虚弱体質の改善効果、低血圧症の改善効果、性機能の回復効果、皮膚病の改善、風邪予防、血流改善、抗酸化作用、糖尿病の予防更年期障害の緩和など様々な健康効果が期待できると言われています。
日本に人蔘の野生はなく、21世紀初頭において長野県、福島県、島根県といった場所で人工栽培が行われ、会津地方、東信地方、大根島などが産地として知られてきました。しかし、栽培から収穫されるまで通常6年ほどの月日が必要であり、栽培農家の高齢化などが原因で、急速に栽培面積が減少しました。

人蔘について
1 人蔘に含まれているヘモグロビンは、赤血球を作る細胞の分裂を促進し、貧血予防効果が期待できます。
2 人蔘に含まれているサポニンは、自律神経を調整する働きがある為、副交感神経の緊張を和らげ、低血圧の予防効果が期待できます。また、皮膚を守る働きがあり、紫外線などの刺激から肌を守ります。
3 人蔘に含まれているジンノセサイドは、自律神経を整え、心身症や全身倦怠感などに働きかけ、ストレスの軽減効果が期待できます。

人蔘を摂取する際の注意点
1 人蔘は血圧上げる効果がある為、高血圧の方は摂取を避けてください
2 人蔘を長期間摂取すると、不眠や動悸、頭痛を稀に引き起こすことがある為、気を付けましょう。
3 人蔘は、胎児、乳児の成長に影響を与える可能性がある為、妊娠、授乳中、子供の摂取が控えましょう。

VOL583 小暑について

7月6日(土)は、二十四節季の第十一番の小暑(しょうしょ)です。
「暦便覧」によると、「大暑来れる前なれば也」、小暑は梅雨明けが近く、本格的な暑さが始まる頃になります。蝉も鳴き始め、蓮の花が咲き、暑中見舞いを出すのもこの頃です。暑い夏を乗り切るために、たくさん食べて、体力を付けておきたい時期になります。
「小暑の候」とは、小暑の日から、次の節季「大暑(たいしょ)」の前日まで使うことができます。今年の大暑は7月22日の為、7月7日から7月21日までは「小暑の候」と称することができます。

「小暑の三候」
1 「初候」…温風至(あつかぜいたる)、7月6日から7月10日頃、雲の間から注ぐ太陽がだんだん強くなる頃になります。温風とは湿った空気が山を越え、乾いた風となって吹き降ろすフェーン現象のことを表していると言われています。
2 「次候」…蓮始開(はすはじめてひらく)、7月11日から7月15日頃、蓮がゆっくりと蕾を解き、花を咲かす頃になります。水底から茎を伸ばし、水面に葉を浮かべ、綺麗な花を咲かせる蓮ですが、花が開いてから四日目に散ってしまいます。
3 「末候」…鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)、7月16日から7月21日頃、5、6月に孵化した雛が巣立ちの準備をする頃になります。独り立ちができるよう、飛び方を覚え、獲物の捕り方を覚え、「独り」ということを一から学びます。

小暑の食べ物
●大蒜(にんにく)
大蒜は、古代エジプトではピラミッド建造の労働者に与えられたという説があります。大蒜に含まれているアリインという成分が、エネルギーを発生させてくれる効果があるとされています。スタミナのつく食材として知られ、暑い夏を乗り切る食材の代表格とも言えるだろう。
●鰻(うなぎ)
鰻は万葉の時代から薬代わりとして、土用の丑の日などに食されてきました。疲労回復の他にも、視力回復や皮膚、髪、痛めた喉などに潤いをもたせる効果があるとされています。

小暑の虫
●アゲハチョウ
鮮やかな発色をしている羽が美しく、世界中に愛好家の多いアゲハ蝶は、実に毎日ほぼ同じコースを飛んでいて、このコースは「蝶道(ちょうどう)」と呼ばれています。

小暑の行事
●七夕(たなばた)
七夕は織姫星と彦星が、年に一度だけ天の川を渡り、会うことが許された特別な日です。京都の北野天満宮で七夕祭り、香川の金刀比羅宮(ことひらぐう)での七夕蹴鞠(けまり)など、各地で様々な七夕行事が行われます。
●祇園(ぎおん)祭り
祇園祭は京都の祭りと思われがちですが、京都だけではなく全国にある二千三百の八坂神社で一斉に祭りが行われます。総本社である京都では7月1日から1ヶ月も続く長い祭りとなります。

VOL582 芍薬について

芍薬(しゃくやく)とは、ボタン科の多年草の植物を称します。初夏には大形の牡丹に似た花を咲き、花は一重や八重があり、花の色も様々で、多くのは白、紅色となります。アジア大陸北東部、シベリア、中国、モンゴルの原産とされています。日本には古く中国から渡来し、薬用として栽培・使用されています。
芍薬または近縁植物の根は、収斂・消炎・鎮痛・抗菌・止血・浄血・抗痙攣作用がある生薬であり、日本薬局方に収録されています。
「立てば芍薬、座れば牡丹」というのは、花を美しさに擬えたばかりでなく、芍薬や牡丹を薬として服用すれば、女性ホルモン分泌を整え、肌お美しく艶やかになるということが秘められて麗しいことから来た名称と言われています。

芍薬の効能
1 鎮痛作用があるとされています。
2 鎮痙攣作用もあると言われています。
3 冷え性の改善効果が期待できます。
4 風邪薬として用いられていました。

VOL580 杜仲について

杜仲(とちゅう)とは、トチュウ目トチュウ科を構成する唯一の種で、20年程度で高さが20mにも達する落葉高木で、雌花をつける株と雄花をつける株の区別がある雌雄異株(しゆういしゅ)の樹木のことを称します。
杜仲は、中国原産の1種類しか存在していません。実は、杜仲が最も繁殖していたのは、恐竜時代末期の6千万年前頃から6百万年前のこと。その当時には多くの地域で、いろいろな種類の杜仲が存在していたようで、中央ヨーロッパ、北米、そして日本と、世界の各地で杜仲の化石が見つかっています。恐竜さえも絶滅した氷河期に杜仲の木も大きな打撃を受け、生き伸びたのは1種類だけ。今、私たちが目にしている杜仲は、そのような果てしない過去から現在に至るまで、力強く生命をつないできたたくましい植物なのです。このような経緯から、杜仲は「現代の生きた化石植物」とも呼ばれています。
杜仲(とちゅう)の樹皮は、中国五大漢方薬の一つとして知られています。古くから、降圧、利尿、強壮、鎮痛のために使用されてきました。「本草綱目(ほんぞうこうもく)」にもその薬効性や用法がきされており、さらに遡って中国最古の薬物学書「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)にもすでに記載されていました。ちなみに、「無毒で、たくさん服用しても、長く飲み続けても、人の体を損なわない」と、安全な上級薬草に分類されています。近年杜仲の葉にも樹皮と同じ成分が含まれていることが報告されています。

中国五大漢方とは
1、 杜仲(とちゅう)
2、 芍薬(しゃくやく)
3、 鹿茸(ろくじょう)
4、 人参(にんじん)
5、 冬虫夏草(とうちゅうかそう)

杜仲の効能
1、 杜仲に含まれているリグナン成分は、抗ストレス、更年期障害、血圧降下、滋養強壮に効果があるとされています。
2、 杜仲に含まれているビタミンAは、目や皮膚の粘膜を健康に保ち、抵抗力を強める働きがあるとされています。
3、 杜仲に含まれているビタミンCは、疲労回復や免疫力向上に効果が期待できます。