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VOL443 百合根について

百合根(ゆりね)とは、食用に適した百合の花の球根部分のことを称します。百合根は鬼百合(おにゆり)、山百合(やまゆり)、スカシユリなど苦味の少ない種が用いられ、江戸時代以降に野菜として栽培が始まりました。
百合根の栽培はとても時間がかかり、種球から始めると6年もかかるそうで、畑に植え付けするまでに3年、畑に植え付けてからさらに3年が要します。また、畑を毎年のように植え替えなければならない、一度植えた畑には最低は空かなければならないそうです。百合根主な産地は北海道真狩で、北海道全体で全国の約95%を生産しています。一般的に百合根の旬は晩秋から冬にかけて、正月料理に使われることが多いので、いずにも11月から年末ににかけて出荷のピークを迎えます。ちなみに、京懐石料理によく使われています。一見京野菜のようなイメージがありますが、実に「京都の伝統野菜」には含まれておらず、とは言っても、京都でも丹波地方など百合根の生産はされています。

百合根の効能
1、 百合根はイモなどと同じように、主な成分は炭水化物で、身体に吸収され、エネルギーに変わり、古くから中国や日本で、滋養強状、利尿、咳止めのほかに精神を安定させ、イライラを解消するなどの鎮静作用の薬用として珍重された歴史が有ります。

2、 百合根に含まれているカリウムは、100gあたり740mgになり、ナトリウムを体外に排出する働きがあります。塩分の調整を行い、高血圧予防効果が期待できます。

3、 百合根に含まれている食物繊維は、グルコマンナンと呼ばれ、腸内の水分を吸収し、老廃物を吸着しながら排出する働きがあります。腸の蠕動運動を促すため、便秘の解消が期待できます。

4、 百合根に含まれている糖質は、ビタミンB1の力を借り、エネルギーを作り出し、激しい運動をする前にとると効果的とされています。また、脳にとっても糖質が大切な栄養源になっています。

5、 百合根に含まれているマグネシウムは、酵素の働きを促すミネラルの一つになります。また、蛋白質や核酸が正常に合成されるのを助け、肌や髪を健康に保つ働きがあります。

百合根の選び方
●全体に色が白い物を選びましょう
●鱗片にハリがある物を選びましょう
●手に持って、しっかりと重みのある物を選びましょう
●おがくずと一緒に詰まれた物を

百合根の保存方法
●丸のまま買った時に、おがくずと一緒に入っていたら、そのままおがくずに埋めたまま袋に入れて冷蔵庫に入れておくと、1か月ぐらい大丈夫です(なるべく早めに使うことをお勧めします)。
●おがくずが無い場合、むき出しの百合根を新聞紙などで包んで袋に入れて、冷蔵庫に保管します。特に注意してほしいのは、百合根は水気に弱く、傷つきやすい為、決して新聞紙を濡らさないようにしてください。
●鱗片を一枚ずつばらしてしまった場合、さっと塩茹でするか、蒸してからラップに包んで冷凍します(できればやや硬めにゆでた方がお勧めします)。

VOL442 アボガドを使った調理例

アボガドの薬膳サラダ

材料
1 アボカド…1個
2 きゅうり…1本
3 乾燥なつめ…5g
4 塩昆布…適量

作り方
1 アボガドは包丁で種を中心に縦にぐるりと切れ目を入れ、両手で左右をずらすようにして分け、種を取り出し、スプーン等で皮から果肉を外す、食べやすいサイズに切る
2 きゅうりを洗い、ザク切りにする
3 乾燥なつめの輪切りを5分程度で水戻しをする
4 ボウルに、切ったアボガド、きゅうりとなつめを入れ、塩昆布を加えて、混ぜて馴染ませる
5 盛り付け、完成

VOL441 アボガドについて

アボガドとは、クスノキ科ワニナシ属の常緑高木で、この実のことを称し、和名は「鰐梨(わになし)といいます。果実で食材としては、野菜のイメージがありますが、実に果物に分類されています。アボガドは栄養価が高く、「ギネスブック」にも生食の果実で栄養価NO.1と認定されています。「森のバター」と呼ばれ、果物にも関わらず、脂質が100gあたり18.7gになり、カロリーも高く、一個あたり凡そ320Kcalにもなります。
アボガドの原産地は、メキシコ南部、コロンビア、エクアドルといった中南米という説があります。
普通のスーパーや小売店で流通しているもの全て輸入品になり、メキシコや、チリ、ニュージーランド、カリフォルニアなどがあります。国内では大規模に栽培されている所が和歌山県や愛媛県、沖縄県などのなん箇所程度です。
アボガドは夏に実り、秋収穫になりますが、国内では晩秋から翌年1月ぐらいに収穫されています。国産アボガドの旬と言ったら、11月から翌1月までとなります。

アボガドの効能
1、 アボガドには、リノール酸、リノレン酸、オレイン酸といった「不飽和脂肪酸」が豊富に含まれています。これらの不飽和脂肪酸は、血中の悪玉コレステロールを減らす効果が期待できます。また、血液サラサラにして血栓を予防する効果も期待できます。

2、 アボガドに含まれているビタミンEは、100gあたり2mgになります。ビタミンEは、免疫力を高め、外部から細菌やウイルスに対し、身体を守る働きに欠かせない栄養素になります。また、活性酸素の働きを抑え、皮膚の新陳代謝を高める効果も期待できます。

3、 アボガドに含まれているカリウムは、100gあたり590mgになり、ナトリウムを体外に排出する働きがあります。塩分の調整を行い、高血圧予防効果が期待できます。

4、 アボガドに含まれている食物繊維は、100gあたり5.6gになり、腸内の水分を吸収し、老廃物を吸着しながら排出する働きがあります。腸の蠕動運動を促すため、便秘の解消が期待できます。

5、 アボガドに含まれている葉酸は、100gあたり83μgになり、赤血球を作るのに欠かせない栄養素で、貧血予防効果が期待できます。また、妊婦さんや妊活中の女性に推奨される栄養素になり、細胞分裂や成長に大きく関わっている栄養素で、細胞分裂が盛んな妊娠初期では、十分な葉酸の摂取が必要になります。

アボガドの選び方
●すぐ使う場合、熟している物を選びましょう
1、ふっくらとしている物
2、皮の色が黒っぽい物
3、触った時にカチカチではなく、少し柔らかい弾力がある物
4、ヘタの部分が少し乾いた感じ、浮いてきている物

●未熟なアボガドを追熟させる場合
1、 触った感じカチカチで、皮の色がグリーンの場合、追熟させる必要があり、室温20℃がベストとする
2、 早く熟させたい場合、バナナや林檎、メロンなどエチレンガスを発生させる果実と一緒に袋に入れておくと熟成が進む

アボガドの保存方法
●アボガドは低温に弱く、室温20℃がベスト、低温障害により中の果肉が黒くなることがある
●切ったものが変色しやすいため、レモン汁をかけ、ラップで包み冷蔵庫に入れて保存する

⚠️注意⚠️
ラテックス(天然ゴム)アレルギーの人は、アボガド、キウイ、バナナ等でも交差抗原性アレルギーを発症することがあります。

VOL440 もものすけを使った調理例②

材料

1、 もものすけの葉と葉柄…2個分
2、 桜海老干し…約5g
3、 にんにく…3かけ

調味料
1、 米油…大さじ1
2、 塩…少々
3、 鶏がらスープの素…大さじ2

作り方
1、 もものすけの葉と葉柄を綺麗に洗い、ざく切りにする
2、 にんにくをスライスにする
3、 熱したフライパンに米油を入れ、スライスしたにんにくを加え、香り立つまで炒める
4、 切った葉と葉柄を加え、しんなりなるまで炒める
5、 桜海老干しを加え、全体に馴染ませる
6、 鶏ガラスープの素を加え、塩で味を整え
7、 盛り付け、完成

VOL439 小雪について

今日は11月22日(水)、二十四節季の第二十番の小雪(しょうせつ)です。
「暦便覧」によると、「冷ゆるがこ故に雨も雪となりてくだるがゆへ也」、意味としては、陽射しが弱まり、冷え込みが厳しい季節になります。木々の葉は落ち、平地にも初雪が舞い始める頃になります。
「小雪の候」とは、小雪の日から、次の節季「大雪(たいせつ)」の前日まで使うことができます。今年の大雪は12月7日(木)の為、11月20日から12月6日までは「小雪の候」と称することができます。

「小雪の三候」
1 「初候」…虹蔵不見(にじかくれてみえず)、11月22日から26日頃、曇り空が多くなる頃、陽射しが弱まり、虹を見ることが少なくなります。見ることができても、夏空のようなくっきりとした虹ではなく、ぼんやりとすぐに消えてしまいます。

2 「次候」…朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)、11月27日から12月1日頃、朔風とは北風のことで、冷たい北風が木々の葉を落とす季節になります。地面いっぱいに広がる落葉と、葉を落とした木々は冬景色の象徴であり、季節の移り変わりが感じられる時になります。

3 「末候」…橘始黄(たちばなはじめてきばむ)、12月2日から12月6日頃、橘の実が黄色くなっていく季節になります。橘とは柑橘のことで、古くから日本に自生し、常緑植物であることから「永遠」を意味するとされ、不老不死の実だと言われていたようです。

小雪の食べ物
●蟹すき鍋(かにすきなべ)
寒い時期にぴったりな蟹すき鍋は、タンパクで食べ応えのあるタラバガニが向いています。旨みをじっくり味わうにはズワイガニがおすすめです。
●蜜柑(みかん)
蜜柑は、ビタミンC以外にも多くの栄養素が含まれ、骨粗鬆症の予防効果も期待できます。冬はこたつに入りながら蜜柑を食べるというスタイルが定着していますが、食べ過ぎると身体が冷えてしまうため、程々にしましょう。
●ほうれん草
ほうれん草は、ヨーロッパでは「胃腸の箒(ほうき)」と呼ばれているほど、消化吸収がよく、食物繊維も多く含まれて、胃腸を整え、貧血防止効果も期待できます。

小雪の鳥
●翡翠(かわせみ)
翡翠は鮮やかな色から「青い宝石」や「渓流の宝石」と呼ばれています。この色は構造色といい、翡翠の色素によるものではなく、光の加減で青く見えているそうです。

小雪の行事
●新嘗祭(にいなめさい)
11月23日に新穀の収穫を感謝するお祭りで、この年に収穫された穀物を食すことを「新嘗(にいなめ)」と言うのです。元々は、全国民の祭典のようなお祭りでしたが、勤労感謝の日ができてからは、一部の神社で行われるようになりました。

VOL438 もものすけを使った調理例①

材料

1、 もものすけ…2個

調味料
1、 米油…小匙1
2、 醤油…大匙1
3、 砂糖…小匙2
4、 みりん…大匙1
5、 お酒…少々

作り方
1、 根の部分の皮に切れ目を入れ、手で皮を剥き、ざく切りにする
2、 熱したフライパンにサラダ油を入れ、もものすけを加え、両面軽く焼き
3、 調味料を加え、落とし蓋をし、強火で汁を飛ばす
4、 盛り付け、完成
5、 とろっとした食感となる

VOL437 もものすけについて


写真出典:https://jaoita.or.jp/learn/season/vegetable/7247

「もものすけ」とは、赤い蕪で、11月から1月が旬で、普通の蕪(かぶ)より甘く、柔らかみがあって、皮に切り込みを入れると手でツルッと簡単に皮が剥けるのは特徴です。大きさは一般的な小蕪(こかぶ)程度で、表面が赤く、外見は万木蕪(ゆるぎかぶ)に似ています。葉や葉柄はほぼ緑で、切れ込みが楕円形の葉をしています。
「もものすけ」は北海道、東北から九州までの各地で栽培されるようになり、一部産地からも勧められているようです。

「もものすけ」の葉の効能
1、 「もものすけ」の葉の部分に含まれているβ-カロテンは、抗発がん作用や免疫賦活作用で知られています。また、必要に応じて体内でビタミンAに変換され、神の健康維持、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるとされています。

2、 「もものすけ」の葉の部分に含まれているビタミンCは、血液中の白血球特に細菌やウイルスと闘う好中球に大量に含まれており、体外から侵入してきた細菌やウイルスなどを撃退する役割を担って、風邪予防効果が期待できます。また、疲労回復効果、肌荒れ予防などの効果も期待できます。

3、 「もものすけ」の葉の部分に含まれているカリウムは、体内の余分な水分を排出する働きがあり、むくみ予防、解消効果が期待できます。また、余分なナトリウム(塩分)を排出し、血圧の下げる効果も期待できます。

4、 「もものすけ」の葉の部分に含まれている葉酸は、「造血のビタミン」とも呼ばれ、造血や細胞を生まれ変わりに関与し、胎児の発育に必要不可欠な栄養素になります。

5、 「もものすけ」の葉の部分に含まれている食物繊維は、腸内の善玉菌を増やし、腸の調子を整え、便秘解消、下痢の改善効果が期待できます。

「もものすけ」の根の効能
1、 「もものすけ」の根の部分に含まれているビタミンCは、風邪予防、疲労回復などの効果が期待できます。
2、 「もものすけ」の根の部分に含まれているアミラーゼは、澱粉の消化酵素として働き、胃もたれや胸やけを解消する効果や、食べすぎの不快感を取る整腸作用があります。

「もものすけ」の選び方
●葉が活き活きとした緑色の物を選びましょう
●葉の部分がシャキッとしていて、ひげ根の少ない物を選びましょう
●根の色が真っ白で、艶があり、くすみがない物を選びましょう
●持った時にずっしりと重みがある物を選びましょう

「もものすけ」の保存方法
●買ってきたら、葉を根元から切り落とし、根の部分と葉の部分別々に保存しましょう
●それぞれ乾燥しないように、濡らしたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に保存しましょう

保存の注意点
◎根の部分と葉の部分を付けたままにしておくと、葉に水分や栄養を吸いとられ、スが入りやすくなる
◎葉のほうが早く鮮度が落ちるため、早めに使いましょう

蕗の薹に関する注意点
●蕗の薹に含まれている「ピロリジジンアルカロイド類」と呼ばれる天然の毒が含まれています。ピロリジジンアルカロイド類は水に溶ける為、あく抜きの過程で減らすことができますが、あく抜きせずに食べることがよくあります。蕨(わらび)にも含まれている成分で、今のところ健康被害等は報告されていませんが、それでも大量に摂取することは控えましょう。
●蕗の薹の根っこは毒性が強い為、食べるのは控えましょう
●蕗の薹と同時に芽を出す山菜に、福寿草(ふくじゅうそう)というものがあるが、この芽は有毒であるため、山菜を自分で取りに行く際は、間違って取らないように気を付けましょう。

次回は、蕗の薹使った調理例を紹介します。

VOL436 エンダイブについて

写真出典:https://shop.living-farm.jp/?pid=124260452

エンダイブは、別名「にがチシャ」とも言われています。ヨーロッパ地中海沿岸地方原産とされるキク科の一年となります。ちなみに、エンダイブの正式の和名は「キクジシャ」と呼ばれています。エンダイブの葉は細かい切れ込みがたくさんあり、何もせずそのまま栽培すると全体に濃い緑になり、苦味が強くなり、食感も硬くなるため、ある程度育ち収穫時期が近くなると「縛葉(ばくよう)」といって、内側に日を当てないように外側の葉を束ねて内側に光が入らないようかぶせることで白っぽい部分が多くなるように軟白処理されています。手間かかる事があり、サニーレタスなどより高値で取引され、主にレストランやホテルなど飲食店向けに卸され、一般のスーパーなどにあまり見かけません。
エンダイブ国内の産地として知られているのは岡山県をはじめ長野県や千葉県などです。エンダイブはハウス栽培が行われている為、通年市場に出荷されています。冬場は千葉県が多く、夏場は長野県が多く出荷され、冬が旬の野菜となります。

エンダイブの効能
1、 エンダイブに含まれているカリウムは、余分な塩分を身体の外に出す働きがあり、むくみを予防したり、血圧を下げたりする効果が期待できます。

2、 エンダイブに含まれているカルシウムは、歯や骨を作るのに欠かせないミネラルとなります。体内にあるカルシウムは、99%歯と骨に存在しています。また、筋肉を動かし、精神の興奮を抑え、安定させる効果が期待できます。ちなみに、カルシウムは吸収されにくい栄養素の一つで、ビタミンDと一緒にとるで、カルシウムの吸収率が良くなります。

3、 エンダイブに含まれている食物繊維は、レタスの約2倍ほど、腸内環境を整え便秘の解消にも効果あり、さらにむくみ解消に効果的です。

4、 エンダイブに含まれているβ-カロテンは、抗発がん作用や免疫賦活作用で知られています。また、体内でビタミンAに変換され、髪の健康維持や、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持にも効果が期待できます。さらに、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるとされています。

エンダイブの選び方
●真ん中近くの黄色い部分が多い物を選びましょう
●葉先が細かい物を選びましょう
●中心部が傷んでいないかをチェックしましょう

エンダイブの保存方法
●エンダイブは乾燥しやすい反面、水気が多すぎるとズルけるように傷んでくるので、湿らせた新聞紙などで包み、冷蔵庫の野菜室に保存しましょう。
●包丁で切ると、切り口が変色しやすいので、ちぎって使いましょう。

VOL435 中島菜を使った調理例

中島菜入りチャーハン

材料
1 中島菜…100g
2 玉子…2個(1個はスクランブルエッグを作る、1個はごはんと混ぜる)
3 ごはん…茶碗2杯分

調味料
1 ゴマ油…大匙3
2 塩…適量
3 こしょう…少々
4 鶏がらスープ…大匙1

作り方
1 中島菜は小口切りにする
2 フライパンにゴマ油大匙1を入れ、よく溶いた玉子(少々水入れるとふわふわになる)を入れて、素早くスクランブルエッグを作る、いったん鍋から取り出す
3 フライパンにゴマ油大匙1をいれて、中島菜を入れて、油に馴染んだら、一旦取り出す
4 再び、フライパンに大さじ1のゴマ油を入れ、卵を混ぜたご飯を入れて、調味料順次に加え、パラパラになるまで炒める
5 炒めた中島菜と卵を加え、炒めながらしっかり混ぜ合わせる
6 盛り付け、完成

VOL434 中島菜について


写真出典:https://www.kaorian.biz/

中島菜はツケナ類の一種で、独特のほろ苦さと辛味で、葉の縁が細かくギザギザしているのが特徴です。石川県能登の旧中島町で明治時代から栽培され、食べ継がれてきた漬け菜の一種で、平成18年(2006年)11月に能登伝統野菜として地域団体商標を取得しています。JA能登わかば管内の旧中島町を含む七尾市をはじめ、中能登町などが主な産地となっています。
中島菜の収穫は11月頃から始まり春まで続きますが、主な時期が害虫がいない冬越しとなるため無農薬で栽培されることが多いです。

中島菜の効能
1、 中島菜に含まれているペプチドは、血圧上昇に作用するアンジオテンシン(ACE)という酵素の働きを妨げる効果があるとされています。

2、 中島菜に含まれているβ-カロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変換されることができます。ビタミンAは、皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあり、免疫力を高めてくれる効果もあります。また、ビタミンAは、「目のビタミン」とも言われ、視力維持効果もあるとされています。

3、 中島菜に含まれているビタミンCは、粘膜を正常に保つことで、風邪などに対する抵抗力を高める働きがあり、風邪予防や疲労回復効果が期待できます。

中島菜の選び方
●葉先までみずみずしい物を選びましょう
●艶、ハリがある緑色の物を選びましょう

中島菜の保存方法
●中島菜は、乾燥に弱いので、濡らしたキッチンペーパーなどで包んでポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に保存しましょう
●なるべく立てた状態で保存しましょう
●寝かせておくと起きあがろうとするので、その栄養成分が消費され傷みやすくなります